私から離れなかったスケートに人生を捧げることが私の使命
──真央さんにとってスケートとは?浅田 もはや、自分に与えられた使命だと思っています。スケートに人生を捧げるということが……。
──なぜ使命だと思われるのでしょう?浅田 それはですね、どんなことがあってもスケートが私から離れなかったからです(苦笑)。もう限界だと思っても、常に隣にいてくれた。だからこそ、今があるんですよね。スケートがなかったら私には何もないので……恵まれているのだなと。とにかく、どんなに大変でも何があっても諦めず、今このときを全力で乗り切っていこうと思っています。MAO RINKという舞台から、自分が目標とすることを最後まで貫いていきたいです。
──MAO RINKはどのような場所ですか?浅田 現役時代、プロフィギュアスケーターになってからに続く、私の第3章のステージです。ここから始まる未来は楽しみでしかありません。MAO RINKでは一般の方が利用できる時間帯もあるのですが(*HPにてご確認ください)、子どもはもちろん、大人の方も心から楽しんで滑っているんですよね。スケートを仕事にしていると、どうしても切羽詰まったり追い込まれたりするときがあるのですが、私にとってここは皆さんから滑る楽しさを教えていただける場所なんです。
──時々いらっしゃるんですか?浅田 割とよく来ていますよ。私が滑ると皆さんにも喜んでいただけるし、ハッピーオーラが生まれる空間って素晴らしいですよね。
──構造的には何を意識されましたか?浅田 まず、メインとサブの二面のリンクを作ることでした。本格的にやる方とスケートを体験してみたい方、皆が集まってそれぞれの使い方ができる場所にしたかったんです。上階にはバレエやヨガができるトレーニングルームもあって。いずれはレストランも入る予定です。さまざまなレッスンができてご飯も食べられて、ここで滑っているお子さんたちを見ながらご家族が待つこともできる……。そんなふうに全部整っていて、一日中いられる場所になったら素敵だなと思っていたのですが、その願いが一つ叶いました。
サブリンクで、スノーマン型の氷上そりで遊ぶキッズスケーター。ペンギン型もある。

両リンクに備え付けのヘルメットやプロテクター。