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すべて“手彫り”。「ブレゲ」のギヨシェ彫りという芸術【腕時計という名の芸術(アート)】

2026.06.12

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A Wristwatch A Piece of Art 腕時計という名の芸術(アート) 時代を超えて受け継がれてきた複雑な機構や精緻な装飾など、腕にのる小さな時計に宿ったさまざまな世界。最高峰を追い求める作り手の揺るぎない美意識と、手仕事にこだわり続ける卓越した職人技が、手もとを彩るアートピースと呼ぶにふさわしい、芸術的な美を繰り広げます。

BREGUET(ブレゲ)
─ Since 1775 ─

すべて“手彫り”。緻密で華麗な古典芸術

時分を示すオフセンターのダイヤル部分に円状に連なる形で「ケ・ド・ロルロージュ」模様のギヨシェ彫りを施しています。ホワイトマザーオブパールと独自素材のブレゲゴールドのコントラストも実に華やか。「レーヌ・ド・ナープル 8925」(ブレゲゴールド×ダイヤモンド、縦33×横25ミリ、自動巻き)1261万7000円/ブレゲ(ブレゲ ブティック銀座 TEL 03-6254-7211)

伝統的な時計装飾の一つが、ギヨシェ彫りです。ギヨシェ彫りとは、専用の旋盤を用いて金属に規則的な凹凸を持つ、幾何学的な模様を彫り込む技のこと。別名エンジン・ターニングとも呼ばれる技法は彫りの上に半透明のカラーエナメルを塗布したジュエリーや時計に用いられ、今でもアンティークの世界で人気を博しています。

「ブレゲ」ではこのギヨシェ彫りの芸術を守るために専門の工房を構え、伝統の職人技を守り続けてきました。というのも自動化の波に流されることなく、職人が旋盤を回して装飾を施すという手仕事にこだわってきたため。ローズエンジンと呼ばれる旋盤機は工房の最も古いものでも1820年に遡り、機械を使い続けるために定期的なメンテナンスが要されることとなります。

見る角度によって光を捉えて、表情を変えるギヨシェ彫りという芸術。その美しさの陰に、人の手の力が宿っています。


旋盤機を用いて規則的なモチーフを施す、ギヨシェ彫りの製作風景。ブレゲの専門工房にはおよそ20名の職人が在籍。片方の手で機械本体を支え、片方の手で刃を支え、すべて手動で制御していくことで繊細な装飾が完成します。



この記事の掲載号
『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』
2026年6月6日発行号(非売品/Free)

『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』は、雑誌『家庭画報』より発行する定期タブロイドメディアです。ワンテーマに特化した内容で、皆さまをラグジュアリーな世界へご案内します。

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Photo: Fumito Shibasaki〈Donna〉 Text: Aki Nogami Styling:Mie Abe

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