時計

マリー・アントワネットが「ブレゲ」にオーダーした伝説の時計とは?

人生を彩る時計メゾン 「ブレゲ」前編 親から受け継いだ思い出の時計は誰にとっても特別感があるもの。孫子の代まで残せる“本格腕時計”の身につけるたびの深い満足感と資産価値にも注目が集まっています。そこで実力派の時計メゾンを紹介する新連載がスタートしました。最初の時計メゾンは、「ブレゲ」です。ナポレオン・ボナパルトをはじめ、歴史に名を刻む世界中の著名人を顧客に持つスイスの名門。今回主役の王妃は、フランス王妃マリー・アントワネットです。ブレゲとの特別な関係を紐解きます。

【ブレゲ】世界中の王室から愛される名門
王妃が夢見た腕時計

ブレゲ

見やすくエレガントな針に手作業による文字盤の装飾──これぞブレゲの王道スタイル。16世紀から続くスタイルを継承したクラシック・コレクション。右・「クラシック 9068」(18KRGケース、88個のダイヤモンド、ケース径33.5ミリ、アリゲーターストラップ、自動巻き)357万5000円 左・「クラシック 8788」(18KWGケース、96個のダイヤモンド、ケース径36ミリ、アリゲーターストラップ、自動巻き、ムーンフェイズ表示、残りの駆動時間を示すパワーリザーブ表示)415万8000円/ともにブレゲ(ブレゲ ブティック銀座)

マリー・アントワネットがオーダーした伝説の時計

ブレゲ

マリー・アントワネット(上左)がオーダーしたブレゲ「No.160」(上右)。20世紀初頭、時計コレクターだったデイヴィッド・ライオネル・サロモン卿が所有していましたが、彼の死後、遺族がイスラエルのL.A.メイヤー記念イスラム美術館に寄贈。しかし1983年に盗難に遭い、行方不明に。2007年、無事発見されると、ブレゲ社は保管していた資料で復刻に取り組んでいた「No.1160」(下左)を発表しました。

フランス国王ルイ16世と、その妃マリー・アントワネットは、1783年にブレゲの顧客となりました。王妃は“どんなにお金と時間がかかってもいいから、今までにない時計を作ってほしい”と依頼。こうして伝説の時計「No.160」の製作がスタートします。

しかし、彼女がこの時計の完成を見ることはありませんでした。若くして王室入りし、豪遊生活に耽溺した後、はかなくもその生涯の幕を閉じたからです。

それでもブレゲは、王妃のための時計の製作を続けました。完成したのは約10年後。意外なのは、この時計がマリー・アントワネットの豪奢な生活を彷彿させる宝石が取り巻くような時計ではなく、ひたすら“機能性”を追求した懐中時計であったこと。

時刻を音で知らせるミニッツリピーターや、調整のいらない永久カレンダーなど、現代の言葉でいうなれば、最新の技術を搭載したスマートウォッチ。王妃の本当の姿は、実は科学を愛する技術志向だったのかもしれません。

表示価格はすべて税込みです。

撮影/Fumito Shibasaki 〈Donna〉 スタイリング/阿部美恵 構成・文/市塚忠義

『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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