

20世紀で最も称賛されたジュエリー デザインの一つ「バード オン ア ロック」が時を経てさらに進化。天然ターコイズの象嵌を施した文字盤の空で2羽のバードが羽ばたく。1時位置の時分ダイヤルにはイエローダイヤモンドを敷き詰めて。

クロスステッチモチーフのリングが手首の動きに合わせて回転。文字盤の中央ではスノーセッティングされたダイヤモンドが煌めきを放つ。
チャールズ・ルイス・ティファニーとジョン・バーネット・ヤングがニューヨーク市ブロードウェイ259番地に文房具と装飾品を取り扱う「ティファニー アンド ヤング」をオープン。初日の売り上げは4.98ドルだった。
ブロードウェイ 550番地に店舗を移転。ファサードにギリシア神話に登場するアトラス像が時計を背負う「アトラス クロック」を設置。“NewYork Minute”( ニューヨーカーが正確な時を知る基準)と呼ばれる。
後に「ティファニー タイマー」として広く知られることになるタイミングウォッチ(ストップウォッチ)を発表。時計の精度と経過時間の表示を向上させる革新的な機能を備え、高く評価される。
時計需要の高まりを受けて、スイス、ジュネーブのコルナヴァン広場に時計専用の自社工場を構え、店舗も併設する。以降、時計のデザインはニューヨーク、製造はスイスという体制が敷かれる。
パリ万国博覧会でティファニーは数々のメダルを獲得し、その名を世界に広める。写真はハイジュエリーと時計製作の技術を融合し、同年に製作された「アップル ブロッサム ラペルウォッチ」。
ダイヤモンドをあしらったゴールドの縁取りが印象的なペンダントウォッチ。ケースには 「1900年3月27日、地下鉄道起工式においてヴァン・ワイク市長が掘った最初のシャベル 1杯の土の一部」と刻印されている。
タイタニック号の事故の生存者である3名の女性が、救助に尽力したカルパチア号の船長に贈ったティファニー製の懐中時計。2024年、英国で開催されたオークションで同社がタイタニック号の遺品として過去最高額で落札。
1939〜40年にニューヨーク州クイーンズで開催された万国博覧会に出品したジュエリーウォッチ。彫刻的なフォルムにジェムストーンとさまざまなカットのダイヤモンドをあしらい、風防にはサファイアを採用。
フランス人のジュエリーデザイナー、ジャン・シュランバージェがティファニーに参画。ハイジュエリーはもとより、リストウォッチやデスク クロックなど多彩なタイムピースのデザインを手がける。
遊び心を持って自然界を再解釈し、1956~80年代にかけてティファニーのデザイナーとして活躍。現代にもその名をとどろかすジャン・シュランバージェの代表作「バード オン ア ロック ブローチ」。 彼がカリブ海への旅で遭遇した珍しい鳥たちに着想を得て、自然への尽きることのない探求心を体現したこのブローチは、誕生以来さまざまな種類やカットの宝石で表現され進化を続けてきました。そこから派生したウォッチコレクションは、ジャン・シュランバージェの遺産を受け継ぎ、彼に敬意を表しながら、新たな解釈を加えた名作タイムピースです。
この記事の掲載号
『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』
2025年12月6日発行号(非売品/Free)
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※『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』 発行後に一部商品の価格を改定しました。Photo: Toshimasa Ohara〈aosora〉 Text:Tomoko Shimizui