輝きの真価──ジュエリーを持ち、継承する楽しみ── ジュエリーには、出合う喜び、身に着ける幸福感、そして時を超えて継承する資産価値という多面的な魅力があります。では、今、どのような宝飾品を選ぶべきなのか? 宝石に詳しく、市場を熟知する2人のスペシャリスト、ジュエリーアドバイザーの原田信之さんと、クリスティーズ・アジア・パシフィック宝石部門チェアマンのヴィッキー・セックさんに伺いました。
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「来歴」ある宝飾品はオークションでも注目の的
オークション市場で、ジュエリーはその所有者、つまり“来歴”も価値の一部です。ここでは、過去の市場で話題となった3人(エリザベス・テイラー、
西太后、
マーガレット王女)のコレクションをご紹介します。
エリザベス・テイラー

ハリウッドを代表する女優エリザベス・テイラー(1932~2011)は、7人と8回の結婚を経験した恋多き女性としても有名ですが、その審美眼も素晴らしく、彼女のジュエリーコレクションは、世界でも類を見ないものとされています。2011年の没後に行われたオークションでは、錚々たるブランドのジュエリーが出品され、日本でのプレビューも話題となりました。
2011年10月10日、LAで行われたクリスティーズのオークションプレビューで披露された「ブルガリ」のエメラルドとダイヤモンドのネックレス。こちらは2025年9月17日より国立新美術館で開催中の『ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧』展でも展示される予定。
上と同じクリスティーズのオークション・プレビューで展示された、33.19ctのダイヤモンドリング。こちらは、エリザベス・テイラーが5番目の夫リチャード・バートンから贈られたもの。
2011年11月24日、香港で行われたクリスティーズのメディアプレビューで公開されたルビーとダイヤモンドのリング。