「ポワソン ミステリユー」クリップ制作の様子。バフトップカットのサファイアを用いているため、みずみずしい艶が生まれています。この“ヴィトレイユ ミステリーセット” では表面の留め金や背面の台座まで見えないように仕立てるので、透き通るような効果が得られるのです。
クリップは2層構造。“ヴィトレイユ ミステリーセット” の下に敷き詰めたダイヤモンドが透けて見えるように組み立てます。
繊細な色石のカラーパレットは、基本のグワッシュ画を忠実に再現。
「トラヴェルセ ミステリユーズ」ブレスレットの仕上がりを確認する作業。波打つゴールドの台座に“トラディショナル ミステリーセット” を施すのは熟練職人だけが行う至難の業。
セッティングの台座となるパーツのサイズを調整。このピースでは肌に沿う動きのしなやかさや、波の立体感も出す必要があったため、石留めだけでなく、金属細工にも慎重さが求められました。
サファイアを隙間なく精密に留めるため、糸ノコで台座のスペースを微調整。確認と微調整が何度も繰り返されます。
3通りに表情を変化させるトランスフォーマブルな「パルミエ ミステリユー」クリップは、ハイジュエリーコレクション「宝島」の白眉です。
細工が難しいエメラルドを精密にカットし、ゴールドの台座に留める作業は緊張の連続。デザインに合わせて1つの石をカットするのに2~4時間はかかるとのこと。
小さなフェルトの円盤に研磨剤をつけ、高速回転させて宝箱の細部をポリッシュする工程。撮影/Fumito Shibasak〈i Donna〉 写真提供/ヴァン クリーフ&アーペル 取材・文/本間恵子 デザイン/岡孝治+森繭