「ジュエリーの真髄」を知る 最終回(全14回) 美術館や博物館で観るような歴史的な芸術品から、日々を彩る日常使いの輝きまで……。美しいジュエリーには、夢や希望を与え、人々の心を潤す圧倒的な力があります。学び、愛で、そして楽しむ。ジュエリーの真髄を知れば、私たちの人生はもっと心豊かなものになることでしょう。前回の記事はこちら>>
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CHOPARD(ショパール)
時計職人ルイ-ユリス・ショパールが1860年、スイス・ジュラ地方のソンヴィリエで創業。世界中のセレブリティを顧客に持ち、カンヌ国際映画祭など“レッドカーペットに最も近いウォッチ&ジュエラー”とも呼ばれています。
装う人の動きにつれて貴石が瑞々しく躍動
サファイアクリスタルケースで宝石が自在に動く“ハッピーダイヤモンド”は、着想の楽しさとそれを叶える高い技術の結晶。ルビーとダイヤモンドの鮮やかなコントラストが仕草に光彩を添えます。
「ハッピーダイヤモンド ジョワイアリー」ネックレス(RG×ダイヤモンド×ルビー)613万8000円 リング(RG×ダイヤモンド×ルビー)271万7000円/ともにショパール(ショパール ジャパン プレス)
DAMIANI(ダミアーニ)
1924年イタリアの宝飾都市ヴァレンツァで創業。ファミリービジネスを貫き、副社長兼デザイン・コミュニケーション部門責任者のシルヴィア・ダミアーニ氏が身につける女性の立場からジュエリーを提案しています。
クロスをフレッシュに彩るサファイアのグラデーション
外側と内側のクロスが外れ、それぞれに揺れる独自のデザインで、1996年の誕生以来ロングセラーとなっている“ベル エポック”。永遠のモチーフを現代的に軽やかに進化させた新作は、美しいカラーサファイアのグラデーションにポジティブな力が満ち溢れます。
「ベル エポック・レインボー」ネックレス右(WG×サファイア)98万7800円 左(WG×サファイア)62万5900円/ともにダミアーニ(ダミアーニ 銀座タワー)
POMELLATO(ポメラート)
ファッションとデザインの中心地であるイタリア・ミラノで1967年に創業した「ポメラート」。大ぶりなカラーストーンやチェーンをダイナミックに用いたスタイリッシュなデザインで、常にジュエリーの世界に新風を送っています。
色石とチェーンの大胆な組み合わせ
20年来、カラーストーンブームを牽引する“ヌード”。繊細なカットが日差しに映えます。自分らしい色を装いの主役に。
「ヌード」ネックレス右(RG×WG×ダイヤモンド×アメシスト)155万1000円 左(RG×WG×ブラウンダイヤモンド×ローズクォーツ×カルセドニー)111万1000円 イヤリング(RG×WG×ダイヤモンド×MOP)121万円/すべてポメラート(ポメラート クライアントサービス)
FRED(フレッド)
1936年にフランス・パリで誕生。モナコのグレース公妃など社交界に多くの顧客を持っていた創業者フレッド・サミュエルの宝石とデザインに対する情熱を受け継いだ、鮮やかでドラマティックなジュエリーが魅力です。
好きなカラーのトップに“着替える”リング
20種類以上の色や素材のトップにワンタッチで交換できるインターチェンジャブルリングで、毎日に個性豊かな彩りを。
「パン ドゥ スークル」リング(YG×ダイヤモンド、カボショントップは別売り)84万7000円 カボショントップ右(YG×クリソプレーズ)28万6000円 中右(YG×アメシスト)28万6000円 中左(YG×ダイヤモンド)84万7000円 左(YG×ラピスラズリ)19万8000円/すべてフレッド(フレッド カスタマーサービス)
WELLENDORFF(ウェレンドルフ)
1893年に“黄金の都市”と名高いドイツのプフォルツハイムで金細工師アレクサンダー・ウェレンドルフが創業。独自性の高いすべてのジュエリーを、自社工房の職人が手がけるマニュファクトリーブランドです。
伸縮性のあるゴールドが手首に心地よくフィット
17年の歳月をかけ開発されたゴールド素材は、驚くほどしなやかに伸縮。面倒な開閉をせずに手首に巻きつき、瞬時にラグジュアリーな手もとを演出します。シルクのような、なめらかさも魅力です。
ブレスレット右「エンブレイス ミー ソリテール」(WG×ダイヤモンド)291万5000円 左「エンブイレス ミー ナウ」(YG×WG×ダイヤモンド×エナメル)660万円/ともにウェレンドルフ(ウェレンドルフ東京ブティック)
BUCCELLATI(ブチェラッティ)
1919年、イタリア・ミラノに誕生。イタリア伝統の金細工の技術を存分に生かしたオリジナルのデザインや技法は、創業者の孫であるアンドレア・ブチェラッティ氏が率いる現在に至るまで脈々と受け継がれています。
ため息が出るほど繊細な職人の手仕事の極致
レースを思わせるオープンワークのリングはブランドを象徴するアイテム。なかでも創業者のマリオ・ブチェラッティが考案した“チュール”は、蜂の巣状の透かし細工が精緻に施され、手もとにフェミニンな優しさを添えてくれます。
リング右「チュール」(YG×WG×ダイヤモンド)357万5000円 中「ラマージュ」(YG×WG×ダイヤモンド)115万5000円 左「チュール」(WG×ダイヤモンド)242万円/すべてブチェラッティ
GIMEL(ギメル)
兵庫県・芦屋で1991年に誕生。豊かな自然や四季の移ろいを感じられる環境でアートディレクターの穐原かおる氏が生み出すジュエリーは、細部までこだわりに満ち、世界中にコレクターを有するほど人気の存在です。
煌めくペンダントの裏に贅沢な遊び心を秘めて
選び抜かれた透明度の高い最高品質のダイヤモンドを、隙間なくなめらかにパヴェセッティングする技術は、「ギメル」のお家芸。ハートモチーフのペンダントヘッドは、裏返すと小さなミツバチがあしらわれていて、身につける人だけの秘密の楽しみに。
「ミツバチ」上チェーン付きネックレス(Pt×YG×ダイヤモンド)121万円 下ペンダントヘッド(Pt×YG×ダイヤモンド)605万円/ともにギメル(ギメルトレーディング)
カシケイ ブラウンダイヤモンド
1928年創業の「カシケイ」は、世界中にネットワークを誇る日本屈指のダイヤモンドのトータルカンパニー。ブラウンダイヤモンドの新しい魅力を提案する「カシケイブラウンダイヤモンド」は2003年のスタート以来、時代を牽引。
コクのある色と輝きをファンシーシェイプで堪能
ダイヤモンドを知り尽くしているブランドならではの、色とシェイプと輝きが生み出す美の相乗効果。
リング右「プリンセス」(BG×ブラウンダイヤモンド2.02ct×ダイヤモンド)363万円 中「オーバル」(BG×ブラウンダイヤモンド2.01ct×ダイヤモンド)363万円 左「ペアシェイプ」(BG×ブラウンダイヤモンド2.01ct×ダイヤモンド)363万円/すべてカシケイブラウンダイヤモンド(カシケイ)
ノブコイシカワ
誕生は1970年。創業デザイナーの石川暢子氏が生み出したジュエリーは、日本の文化や歴史を感じさせる意匠と心地よさを兼ね備えたもの。その世界観は現在もメゾンのクラフトマンたちに受け継がれています。
“日本の心”を体現したシックで落ち着きのある美
高貴な輝きと渋い存在感を併せ持つプラチナ素材に、鏨(たがね)彫りと呼ばれる伝統技法で艶消しの細やかなテクスチャーを施したバングル。光る部分をおさえた華美すぎることのない表現と丹念な手仕事の技から「ノブコイシカワ」のブランドポリシーが感じられます。装いを問わず毎日、そして長く身につけられます。
バングル「Chisel鏨の技」(YG×Pt×ダイヤモンド)200万円/ノブコイシカワ
ウエダジュエラー
1884年、東京・銀座に創業。現存する日本最古のジュエラーとして伝統的な技法や優雅で普遍的なデザインを4代にわたり守り受け継ぐ一方、それぞれの時代に合った新しいデザインや素材にも挑戦し続けています。
削ぎ落とされたデザインの細部にまで宿る技と洗練
希望を乗せて進む車輪を思わせるブローチはペンダントにもアレンジ可能。煌めくラインが端正なペンダントとともに、母から娘へと、時代も世代も超えて楽しめます。
ブローチ右(WG×ダイヤモンド)68万7500円 左(YG×WG×アメシスト×ダイヤモンド)89万1000円 ペンダントヘッド(YG×ダイヤモンド)66万円 ペンダントチェーン(YG)3万9600円/すべてウエダジュエラー(ウエダジュエラー帝国ホテル店)
清美堂真珠
1936年に伊勢・熊本でアコヤ真珠の養殖からスタート。3代にわたり真珠に携わり、とりわけ人工的な調色・着色を一切施さない天然色の黒蝶真珠の美しさを最大限に生かしたジュエリーは高い評価を得ています。
選び抜かれた黒蝶真珠の唯一無二の色と艶
希少な黒蝶ケシ真珠の個性を楽しめるロングネックレスは、波のデザインを施したクラスプで長さの調節が可能。一粒ごとに色味の異なる黒蝶真珠をあしらったブローチが、趣深い表情を湛えています。
ネックレス「潮騒」(WG×Pt×黒蝶ケシ真珠×ダイヤモンド)110万円/エスラインピーコック ブローチ「スピン」(WG×黒蝶真珠×ダイヤモンド)396万円/スーパーピーコック(ともに清美堂真珠)
撮影/竹浦康郎〈AUOS〉 取材・文/清水井朋子
『家庭画報』2022年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。