Discovering the True Value of High-End Jewelry 今こそ知りたいハイジュエリーの価値 類いまれな宝石の価値やその芸術性で人々を魅了し、身につける喜びや、時に次代へと継承していくことのできる資産性までも与えてくれる、ハイジュエリー。その価値は、希少性と注目度で決まります。今、手に入れるべき宝石やデザインを、長く宝飾品のオークションに携わるスペシャリストに伺います。
今、評価が高まる注目の色石
「いわゆる四大貴石以外にも、品質が高ければ資産となり得る宝石は数々あります」と、「ジュエリーアドバイザー アンド ギャラリー」代表の原田信之さん。人気が高まる宝石と、その美しさや価値の見極め方をアドバイスしていただきました。
Paraiba Tourmaline(パライバトルマリン)
【Pomellato(ポメラート)】まるでデコルテに滴るドロップのようにペアシェイプのパライバトルマリンを左右非対称にセットしたネックレスと、シェイプの異なる大小のパライバトルマリンを立体的に組み合わせたボリュームリング。「ポメラート スティーレ・リベロ」ネックレス(RG×パライバトルマリン×ダイヤモンド)8126万8000円 リング(RG×パライバトルマリン×ダイヤモンド)4063万4000円/ともにポメラート(ポメラート クライアントサービス フリーダイヤル 0120-926-035)
【Damiani(ダミアーニ)】可憐なミモザを思わせるダイヤモンドの白い輝きとパライバトルマリンのミステリアスなブルーのコントラストが優美。「ミモザ」ピアス(RG×パライバトルマリン×ダイヤモンド)2035万円/ダミアーニ(ダミアーニ・ジャパン TEL 03-5537-3336)
魅惑的なネオンカラーで人気も価格も上昇1980年代後半にブラジルのパライバ州でエイトール・バルボーザ氏によって発見されたパライバトルマリンは、銅が結晶構造に含まれることで生まれる鮮やかなネオンブルー(青緑色)が最大の特徴で、希少性と美しさから宝石市場で非常に高い評価を受けています。2000年代初頭にナイジェリアとモザンビークでも新産地が発見され、特にモザンビークは現在、数百カラットに及ぶ大粒の良質な石を大量に産出する主要供給地となっています。また、エチオピアで新たな鉱床が発見されたというニュースもあり、新産地の登場はパライバトルマリンの供給増に繫がる可能性があります。
Spinel(スピネル)
【Chopard(ショパール)】センターにあしらったペアシェイプのレッドスピネルは4.7ct。両脇にハーフムーン形のダイヤモンドを添えることで、レッドスピネルの深みのある色合いと鮮やかな彩度をより一層際立たせて。「ハイジュエリー コレクション」リング(エシカルWG×スピネル×ダイヤモンド)2842万4000円(参考価格)/ショパール(ショパール ジャパン プレス TEL 03-5524-8922)
多彩なカラーパレットから今、選ばれているのはピンクやネオンカラー豊かな色のバリエーションと輝きが魅力で日常使いしやすい高い硬度を誇る、スピネル。歴史的にルビーと混同されることも多く、英国王室の王冠にセットされルビーといわれてきたものが近年の科学的解析の結果レッドスピネルであったことが判明したという逸話もあります。見分けるポイントは多色性の有無。スピネルは単屈折の鉱物であるため、サファイアやルビーのように見る角度によって色が変わる多色性は見られません。黄色みやブラウンみを全く感じさせない程よい濃さの純粋な赤色はスピネルの中でも最も希少性が高く高価格で取引されていますが、最近はピンクや強い蛍光性をもつ鮮やかなネオンピンクが人気です。
Black Opal(ブラックオパール)
【Fred(フレッド)】一つ一つ丁寧にカットされたオパールとカーボンファイバー製のベースを組み合わせることで、軽さを損なわずに耐久性を確保。「ムッシュ フレッド ゴールデンライト プロミシングドーン」ブローチ(WG×カーボンファイバー×エメラルド×ブラックオパール×ダイヤモンド)4477万円/フレッド(フレッド カスタマー サービス TEL 03-5635-7040)
多彩な遊色効果をたたえたデリケートな宝石黒っぽい地色に赤、青、緑、黄色の斑が浮き上がるブラックオパールは、オパールの中でも遊色効果の美しさで知られ、近年、ハイジュエリーで用いられる機会が増えています。ただしダイヤモンドの10、ルビー、サファイアの9、スピネルの7と1/2~8、パライバトルマリンの7~7と1/2、エメラルドの7に対しオパールの硬度は5と1/2~6と1/2と低く傷つきやすいので、指輪やブレスレットよりブローチやペンダントとして身につけることをおすすめします。また水分を含んでいるため、熱や乾燥によって亀裂が入ることがあり、取り扱いには注意が必要です。美しさの見極めには、色の鮮やかさ、オパール層の厚みと透明度がポイントです。
Nobuyuki Harada(原田信之)1983年「諏訪貿易」入社。宝石バイヤーの傍ら、ジュエリーのプロデュースも担当。2017年、所有しているジュエリーの活用方法をアドバイスする「ジュエリーアドバイザー アンドギャラリー」を設立。宝飾品のプロへのアドバイスも行う。
この記事の掲載号
『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』
2026年9月5日発行号(非売品/Free)

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