
オペラ座の大回廊には、フランスの演出家クリストフ・オノレによって、一夜限りのオペラボックスが登場。
フラウンス(フリル)をたっぷりあしらったラグランのバルーンスリーブのタフタブラウスは、ブラックサテンのボウベルトをアクセントにしたロマンティックなデザイン。ゴージャスなレースのスカートには、煌めくシルバースパンコールのリボンをちりばめて。ゴールド&ブラックのマーブル模様は約1万2000個のスパンコール刺繡によるもの。シャネルらしい意匠とアトリエのクリエイションが見事に融合した特別な一枚です。
シャネルの羽根細工やフラワーを手がけるアトリエ「ルマリエ」で作られたドラマティックな襟つきケープ。艶やかな黒いガチョウの羽根の一部にゴールドのハンドペイントを施すなど、製作に301時間もかけた非常に贅沢な逸品。中に合わせたピンク色のシャツドレスは、カフスにジュエルボタンをあしらったバルーンスリーブが印象的なデザイン。中央にも14個のボタンが並び愛らしいアクセントとなっています。
ガブリエル・シャネルが、1928年に上演されたストラヴィンスキー作曲のバレエ『ミューズを率いるアポロ』のために製作した革命的な衣装を連想させるドレス。シークインとゴールドの糸を使ったメッシュドレスに施された手の込んだ刺繡はアトリエ「モンテックス」によるもの。ところどころにあしらった大ぶりの花のモチーフが愛らしい一方、サイドには大胆にスリットが入り、まさに着るアートと呼ぶにふさわしい一着です。
大小7950個のラインストーン刺繡をあしらい、アラベスク模様を浮かび上がらせた煌めくブラトップ。その下に、オーストリッチの羽根が軽やかに揺れて、まるで白鳥のよう。濡れたような艶感のあるラッカージャージーのスカート部分のモダンさが、優美なソワレを先駆的なムードへと導きます。熟練した職人たちが240時間かけて作ったラグジュアリーな一着。
ベルベットツイードのコートドレスを245時間かけてシークイン刺繡で埋め尽くして。リボンや花モチーフを連ねたウエストのアクセサリーがアクセント。下にペチコートをつけたふんわりとしたシルエットも目を引きます。胸もとからは約650個のビジューを縫いつけたウールジャージーのトップスをのぞかせ、よりいっそうの煌めきを纏って。撮影/赤尾昌則〈whiteSTOUT〉 スタイリスト/伊藤美佐季 ヘア/西村浩一〈Vowvow〉 メイク/津田雅世〈mod’s hair〉 モデル/太田莉菜 取材・文/土橋育子