トレンドを上手に取り入れて 今、いちばんお洒落なバッグ 最終回(全7回) 時代を超えて愛されるトップメゾンのシグネチャーともいうべきバッグがこの春、表情豊かに進化しました。今の時代にふさわしい軽やかなデザインやディテール、気持ちが高揚する春色……。新しいバッグを主役にして、春のファッションに新風を吹き込んでください。前回の記事はこちら>>
私たちはなぜ春に新しいバッグが欲しくなるのか

少しずつ冬の寒さが和らぎ、春の到来が待ち遠しくなる頃、なぜ私たちは新しいバッグが欲しくなるのでしょう。
「寒い季節から、少しでも明るく前に進みたいという気持ちの表れかもしれません」と今回の特集でスタイリングを担当したおおさわ千春さん。
明るい色や新鮮なデザインのバッグは、暗く単調になりがちな冬の装いから、心機一転、装いを刷新したい春にぴったりのアイテム。そんな私たちの気持ちに呼応するかのように、ブルーやパープルの優美なカラーや、見るだけで気分が上がるような彩り豊かな柄のバッグがこの春多く登場しています。
さらには長い間愛されてきたメゾンのこだわりの詰まった名品バッグたちも、デザインや形を今の気分に合わせてカジュアルにアップデートしています。そうしたトレンドの流れを踏まえて、おおさわさんはほかにもバッグがもたらす効果があると語ります。
「まさに陽が射すように、持つだけで自分の気持ちを前向きに明るくしてくれる。バッグは私たちの“心の栄養”にもなるのです」。
自身の内面と密接につながるファッション。だからこそ私たちは何かが始まる期待に胸が高鳴る春の訪れを、新しいバッグを持って迎えたくなるのでしょう。
各バッグの詳細は下のフォトギャラリーでご覧ください。
GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)
淡い色味と丸いフォルムがエレガントな着こなしのスパイスに
ダーツづかいによる丸みを帯びたフォルムが美しいバッグが、時代に合わせエコ・フレンドリー・レザーを使用し登場。装いをノーブルに仕上げる透明感に満ちたペールブルーは、早春から夏にかけて長く活躍する色合いです。
バッグ「ジョルジオ アルマーニ ラ プリマ」(縦16×横20×マチ12センチ)22万円/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
TOD’S(トッズ)
淡いブルーのニュアンスと上質なレザーが装いをクラスアップ
リブをアクセントになめらかな曲線を描く人気モデルに、爽やかなアクアブルーが仲間入り。サイドのクロージャーを調整すれば、キューブ型にもトート型にも使える2WAY仕様です。取り外し可能なショルダーストラップとポーチが付属。
バッグ「トッズ T タイムレス ショッピング バッグ」(縦19.5×横23×マチ12センチ)19万8000円/トッズ(トッズ・ジャパン)
DELVAUX(デルヴォー)
躍動感のあるフォルムにトレンドカラーがモダンな印象
馬の飼い葉桶から想を得たデザインによりバッグの底面がゆりかごのように揺れる「パン スウィング」。コレクション誕生から50周年を迎え、着脱できるハンドルとショルダーストラップを備えた新作がお目見え。ブルーグレーに染まるトリヨンレザーとDモチーフのポケットが小粋な印象です。
バッグ「パン スウィング」(縦20×横29×マチ9センチ)37万2900円/デルヴォー(デルヴォー・ジャパン)
VALENTINO GARAVANI(ヴァレンティノ ガラヴァーニ)
持つだけで気分が晴れやかになる輝きを放つパープル
華やかな紫色のビーズとスパンコールを立体的な総刺繡で仕上げた中に、ブランドの頭文字が強い存在感を放つデザイン。動くたびに光が反射し、表情豊かに煌めきます。ハンドルが取り外せるため、クラッチバッグとしてドレスアップシーンにも重宝します。
バッグ「ロコバッグ」(縦11×横20×マチ5センチ)50万6000円/ヴァレンティノ ガラヴァーニ(ヴァレンティノインフォメーションデスク)
AKRIS(アクリス)
装いに華を添える絶妙なカラーバランス
春の陽光や樹々の芽吹きを思わせるビタミンカラーをデジタルプリントで施した新作は、シンプルな装いに彩りを添えます。フラップの内側に配されたポケットやコンパートメントの間仕切りなど、お出かけに必要な小物をスマートに収められる工夫も魅力です。
バッグ「アヌーク スモール デイ」(縦14×横25×マチ8センチ)24万8600円/アクリス(アクリス ジャパン)
RALPH LAUREN(ラルフ ローレン)
華やかなパープルに大ぶりの金具がアクセントに
乗馬で足をかける鎧(あぶみ)モチーフを大きくバックルに配したアイコンバッグ「ウェリントン」。端整なボクシーシルエットで、上品な薄紫色のカーフスエードは装いを選ばないデザインです。フラップの内側がファスナー構造のため、ウォレット感覚のショルダーバッグとしても。
バッグ「ウェリントン」(縦16×横20×マチ6センチ)21万100円/ラルフ ローレン(ラルフ ローレン)
ETRO(エトロ)
クラシックなペイズリー柄に映える斬新なカラーリング
タイムレスな魅力を湛えるブランドシグネチャーのペイズリー柄が、今シーズンはポップなカラーリングの幾何学模様と融合。新鮮な表情で、ベーシックな装いをモードに昇華させます。デザイン性だけでなく、広々としたコンパートメントによって収納力にも優れた実力派です。
バッグ(縦15×横28×マチ8センチ)9万7900円(予定価格)/エトロ(エトロ ジャパン)
〔特集〕トレンドを上手に取り入れて 今、いちばんお洒落なバッグ(全7回)
撮影/奥村康人 スタイリング/おおさわ千春 取材・文/樺澤貴子
『家庭画報』2023年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。