ファッション

「思ったら行動する、それが私の人生哲学です」コシノジュンコさんが語る半生

コシノジュンコという人生 第2回(全3回) 1960年代から日本ファッション界を牽引し、今もパワフルに活動するコシノジュンコさん。美大を目指していた才能溢れる少女はファッションデザイナーの道を進むこととなり、19歳にして早くもその才能を開花させます。以来、果てしない情熱と好奇心によって、人々に驚きと感動を与え続けてきました。

一方ではその深みと優しさのある言葉に励まされるかたも多いといいます。今回、大切にしている言葉を筆で書いていただきましたが、そこから幸せを呼ぶ人生哲学が見えてきました。ご家族の微笑ましいジュンコさん評も必見です。前回の記事はこちら>>

人が好き。思ったら行動する──
デザイナー・コシノジュンコ、そして人間・小篠順子、その人生哲学

豪華な同期【文化服装学院「花の9期生」】豪華な同期。左から金子 功、松田光弘、コシノジュンコ、高田賢三、黒田明子、加藤正和(敬称略)

「環境、出会い、そして行動。私の人生を考えたとき、この3つのキーワードはとても大切です。

NHKの朝の連続テレビ小説『カーネーション』で私の実家が描かれたのでご存じのかたもいらっしゃるかと思いますが、私は母・小篠綾子の次女として岸和田に生まれました。

母の実家が呉服屋だったこともあり、小さい頃の習い事はお茶やお花にお琴、三味線、日本舞踊と和ものばかり。

それが母の代になり洋装店に衣替えしてからは、バレエやモダンダンスなど洋風の習い事も追加。時代とともに和から洋へ生活様式が変わっていくさまを、家の中で実感できました。

妊娠を機にひらめいた『対極の美』のコンセプトにもつながりますが、和と洋、東洋と西洋、丸と四角といった2つの世界観をデザインに生かすバランスは、幼い頃からの体験がベースにあるのです。

私の原点、出会い、そして躍動

デザイナーの原体験は小学校3年生のとき。店番を頼まれたある日、ウールの切れ端で作った手提げ袋をそっと陳列棚に置いてみたんです。そしたらお客さんがそれを手に取って『これ、なんぼ?』って。適正な値段がわからず残念ながら売れはしませんでしたが、あのワクワク感は忘れられないですね。

優れたデザイナーはたくさんいますが、“人が好き”や“世界中の人たちと交流”は私の特性かもしれません。

文化服装学院『花の9期生』といわれた高田賢三さん(ケンゾー)、松田光弘さん(ニコル)、金子功さん(ピンクハウス)たち同期はよきライバルであり、ともに時代を築いた仲間たち。親友の安井かずみさんとはよく一緒に、ニューヨークやパリへ足を運んだものです。

経験は何よりも大切。思ったら行動する──それが私の人生哲学です」

ファッション界の扉を開いてきたその足跡

1939年
8月25日、大阪・岸和田にて誕生。同じくファッションデザイナーである姉のコシノヒロコ、妹のコシノミチコと「コシノ三姉妹」として知られる。

だんじり祭り【だんじり祭のコシノ三姉妹!】姉・ヒロコさん(左から3番目)、妹・ミチコさん(同4番目)、ジュンコさん(同5番目)。

1954年
大阪府立岸和田高校入学、美術部に入部。高校2年、3年と連続で文化祭ポスターに作品が選ばれる。

高校時代のデッサン高校生時代のデッサン

●1960年
「装苑賞」を最年少の19歳で受賞。文化服装学院デザイン科に在籍していた19歳のとき、新人デザイナーの登竜門とされる「装苑賞」に輝く。

装苑賞最年少で装苑賞を獲得した受賞作品

1966年
北青山にブティック「COLETTE」をオープン。

20代の頃のジュンコさん20代の頃のジュンコさん

1971年
南青山キラー通りに「Boutique JUNKO」をオープン。キラー通りの名づけ親はコシノジュンコさん。

30代30代。親友の安井かずみさんと

1975年
鈴木弘之氏と結婚。

結婚【母・綾子さんも大喜び。最強パートナーとの結婚】1975年2月2日ご結婚。新郎・鈴木弘之さんの左隣で満面の笑みを見せているのは、ジュンコさんの母・綾子さん。青山通りの地下鉄階段にて。

1978年
パリコレクション初参加。

パリコレ

【文化服装学院「花の9期生」も目指した特別な場所、パリコレクション】皆の憧れパリコレクションへの初参加は1978年。

1980年
40歳で順之さんを出産。

出産1980(昭和55)年順之さんを出産。

1985年
中国・北京にて中国最大のショーを開催。

1990年
ニューヨーク・メトロポリタン美術館にてショーを行う。

おなかの中に宇宙がある【対極の美〜 おなかの中に宇宙がある】妊娠中、自分のおなかを見て「これはまるで宇宙だわ!」とひらめき、その発想がデザインコンセプトに。

1996年
キューバにて外国人デザイナー初のショーを開催。

キューバでのファッションショーデビュー鮮烈なキューバでのファッションショーデビュー

2006年
3月26日、母・綾子さん92歳で大往生。

2011年
NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』が「2011年度第38回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組・優秀賞」を受賞。

2012年
ドラム・アート・パフォーマンス「TAO」の舞台衣装を初めて手がける。

TAOの舞台手がけたTAOの舞台衣装は4000点以上

2017年
文化功労者に選出される。

2018年
パリで行われた「京都・パリ友情盟約締結60周年記念式典」にてファッションショー「Theatre 能 et mode」を開催。

2021年
フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章(前回の記事参照>>)。東京藝術大学客員教授に就任。

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