ベーシックなのに華やぐ秘訣 王道カラーのバッグでお洒落に 最終回(全7回) 今シーズンは、ブランドを象徴するアイコニックな要素を再解釈し、ベーシックな色合いでありながら旬の軽快さを加味したバッグが目を引きます。気負いのないラグジュアリーな着こなしが人気を集める時代だからこそ、どんな装いにもなじむ包容力のある色とデザインが求められているのです。そんな大人の品格を宿した王道カラーのバッグが、今秋、お洒落の舞台を輝かせます。前回の記事はこちら>>
“王道カラー”のバッグ
CHANEL(シャネル)
アクティブな空気をまとった名品バッグの進化形
不変のエレガンスを物語る要素はそのままに、ディテールに捻りを加えた新作が登場しました。ミディアムバッグはチェーンが太めにアレンジされたことで、クラシックな表情に躍動感が生まれて。フロントには外づけのポケットがあり、機能面にも心惹かれます。アクセサリー感覚のミニサイズは、チェーンが底面までアプローチ。コートの上から斜めがけしてもさまになります。
バッグ左(縦11×横15×マチ4.5センチ)50万500円 同右(縦16.5×横23×マチ6センチ)58万4100円 帽子20万6800円 バングル16万3900円/ともにシャネル
LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
表情豊かなマテリアルが奏でる黒の魅力
シーズンごとに進化する「カプシーヌ」。新作は、艶めくパテントやシボ感のあるトリヨンレザー、なめらかなカーフスキン、上品なカロングレザー(水蛇)など、異なる素材をブロッキング。端正な台形フォルムでもオーセンティックになりすぎず、ブラックの中にトップメゾンの遊び心が光ります。
バッグ「カプシーヌ BB」(縦18×横27×マチ9センチ)72万500円(予定価格) スカーフ5万9400円/ともにルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)
SALVATORE FERRAGAMO(サルヴァトーレ フェラガモ)
繊細な光が視線を集める宝石のような顔立ち
シャーベットカラーのクールな白に、クリスタル・スタッズをちりばめた、バッグ全体が煌めくデザイン。流麗なカーブを描くバケツ型の開口部には、カービングされたフラップがつき、中が見えないよう細やかな配慮がなされています。5段階に長さ調節できるストラップも便利。
バッグ(縦19×横13×マチ10センチ)23万1000円/サルヴァトーレ フェラガモ(フェラガモ・ジャパン)
VALENTINO GARAVANI(ヴァレンティノ ガラヴァーニ)
モードな感性をまとった小粋なデザイン
ゴールドのスタッズで縁取られた、ボクシーフォルム。マチが内側に折り込まれ全体が大きく開き、物の出し入れがしやすい巧みな構造。柔らかな白のボディに対し、内装は真紅のナッパレザーで彩られ、バッグを開くたびに高揚感に包まれます。
バッグ「ロックスタッズアルコーブ」(縦12×横19×マチ8センチ)31万7900円/ヴァレンティノ ガラヴァーニ(ヴァレンティノ インフォメーションデスク)
BVLGARI(ブルガリ)
端正なフォルムに秘められた女性らしいディテール
ゴールドチェーンを埋め込んだロゴが、ベージュをいっそう華やかに飾り、スクエアフォルムに優雅なムードが生まれます。フロントと背面には、スムースカーフのアウターポケットを備え、大きなサイズにはファスナー式の仕切りまで。実用性も抜群の日本限定カラーです。
バッグ「ブルガリ ロゴ」左(縦17.5×横21×マチ8.5センチ)28万500円 同右(縦26×横33×マチ11.5センチ)34万6500円 サングラス4万9830円 スカーフ3万5200円/すべてブルガリ(ブルガリ ジャパン)
BRUNELLO CUCINELLI(ブルネロ クチネリ)
使うたびに実感する極上の“ソフトタッチ”
バッグの枠組みに用いられたパディング加工が絶妙なふっくら感を叶えて。モニーレ刺繡を施したフラップ付きのコンパートメントと、背面のファスナー式のポーチが一体化した構造は、機能面においても優秀です。
バッグ「ソフトタッチ」(縦19.5×横30×マチ5.5センチ)34万6500円 ストール8万6900円/ともにブルネロ クチネリ(ブルネロ クチネリ ジャパン)
GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)
上質なつくりが叶えるまろやかな色と形
上品なグレージュカラー。ハイグレードなカーフスキンを用い、かっちりとフレーミングされたつくり。熟練の職人技が光る、大人の巾着バッグです。開口部を絞り込まずラフに広げて持てば、こなれたリラックス感を演出します。
バッグ(縦32×横37×マチ18センチ)33万円/ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
MAX MARA(マックスマーラ)
異素材の個性を楽しむリバーシブルトート
コートに用いられる上質なジベリン仕上げのカシミヤ面には、ブランドが誕生した1951年当時のエンブレムが。スムースなナッパレザーの裏面には、ショルダーづかいできる長めのハンドルもあります。リバーシブルにベージュの表情を楽しめる、フレキシブルなデザインです。
バッグ「アニータ」(縦32×横52.5×マチ28.5センチ)21万2300円/マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン)
TOD’S(トッズ)
配色の妙が光る躍動感のあるデザイン
フラップ部にはネイビーのスエードを、本体からハンドルにかけては黒のカーフを用い、そこに鮮やかなテラコッタカラーの革のコードを巻きつけて。太いセンターステッチを施し、アシメトリーに垂らしたレザーリボンが、装いに躍動感をもたらします。背面には実用的なポケットもつき、才色兼備なパートナーとしてデイリーに活躍します。
バッグ「トッズ T タイムレス」(縦16×横24.5×マチ13センチ)26万7300円/トッズ(トッズ・ジャパン)
LORO PIANA(ロロ・ピアーナ)
カシミヤとレザーが響き合う温もりあるフォルム
なめらかなグレーのメルトンカシミヤと、ダークネイビーのカーフスキンの組み合わせが上品。流れる川から想を得た有機的な曲線が、モダンなフォルムに優しい表情を宿しています。ファスナー式で使い勝手がよく、広めのマチを生かした収納力も魅力。内側には2つの大きなポケットもあります。
バッグ「セージア」(縦24×横32×マチ18.5センチ)56万8700円/ロロ・ピアーナ(ロロ・ピアーナ ジャパン)
〔特集〕ベーシックなのに華やぐ秘訣 王道カラーのバッグでお洒落に(全7回)
撮影/奥村康人 スタイリング/おおさわ千春 取材・文/樺澤貴子
『家庭画報』2021年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。