時計

名品「タンク」誕生から100年。世界中から愛される腕時計は、時代を反映するモダニティのシンボル〔カルティエ〕

〔特集〕
あの最高峰時計はなぜ愛されるのか?vol.2|04

【特集】あの最高峰時計はなぜ愛されるのか? 家庭画報.comが最高峰時計ブランドの“愛される理由”を徹底分析。各ブランドから、歴史や性能を楽しめる「入門時計」、私のスタイルにフィットする「定番時計」、いつかは欲しい「夢時計」の3本をご紹介します。特集トップはこちら>>

「カルティエ」の歴史

1847年ジュエリー職人ルイ=フランソワ・カルティエがパリで「メゾン カルティエ」を創業。息子のアルフレッドから孫のルイ、ピエール、ジャックの3兄弟へと経営は受け継がれ、メゾンは華やかに繁栄していきます。1904年、ピエールとルイがロシアを訪問し2人はロシアに魅了され、創造のインスピレーションを得ます。そしてロシアの貴族たちも瞬く間にカルティエに夢中になりました。イギリス貴族も続々とサロンを訪れて、1909年ロンドンに出店。末弟のジャックがカルティエロンドンの経営を担い、貴族や実業家、そして栄華を極めるインドのマハラジャたちとの親交を深めていきます。

イギリス国王エドワード7世の言葉「王の宝石商、宝石商の王」に象徴されるように、世界中の貴族たちと固い絆が結ばれました。次男のピエールは、ニューヨーク店を指揮するため1909年に渡米。この新世界の顧客には裕福な新興財閥やブロードウェイのスター、数十年後にはハリウッドセレブが加わり、世界のジュエラーとしてカルティエの存在は揺るぎないものになります。

Cartier Archives © Cartier
ジュエラーへの成長とモダンウォッチメイキングの開拓者として活躍したルイ、ピエール、ジャックのカルティエ3兄弟。父のアルフレッド(右から2人目)を囲んで。

時計製造の歴史に最も深く関わったのは、長男ルイでした。カルティエは1853年頃からポケットウォッチやジュエリーウォッチを製作していましたが、ルイは腕時計にカルティエの未来を託して、1904年飛行機のパイオニアである友人のアルベルト・サントス=デュモンのために腕時計「サントス」を考案。丸型の懐中時計が主流だった時代に、スクエア型で手首に巻きつけられる「サントス」は、世界初の実用的な腕時計として大ニュースに!

世界中の女性を魅了し続ける名品「タンク」

1917年に誕生した「タンク」は、戦車のデザインを彷彿させる洗練されたラインと、ケースの一部を形成するストラップアタッチメントでセンセーションを巻き起こします。その後、文字盤やローマ数字、線路型分目盛りといったデザインコードはそのままに、時代に沿って「タンク」を再解釈。1989年の「タンク アメリカン」、1996年「タンク フランセーズ」、2012年「タンク アングレーズ」など、タンクは1世紀以上にわたってカルティエのシンボルとなりました。ルイ・カルティエはタンクのフォルムにモダニティを追求する一方で、リューズにはクラシックなカボションの宝石をあしらいました。これはジュエラーとしてのアイデンティティを示しており、今でも宝石のリューズは変わらずに継承されています。

© Sipa Images
いつの時代もエレガントな女性に愛されているカルティエの時計。当時のファッションリーダーでもあったイギリスのダイアナ妃は「タンク ルイ カルティエ」を愛用。彼女がこの時計を外したのは「タンク フランセーズ」のオールドバージョンを装着するときだけでした。

Vincent Wulveryck © Cartier
“パンテール”は、時代を超えて魅力を放つカルティエの象徴的モチーフ。初めて姿を現したのは1914年製作の女性用腕時計で、その後ブローチやネックレス、シガレットケースなどにデザイン。宝飾界でパンテールを女性用装身具に採用したのは、カルティエが初めてでした。「パンテール ロヴェ」2310万円(予定価格)/カルティエ

 

Information

カルティエ カスタマー サービスセンター 

〔特集〕あの最高峰時計はなぜ愛されるのか?

表示価格はすべて税別です。
撮影/サトウアサ 取材・文/磯 由利子

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2018年12月号 12月1日(土)

3種同時発売!

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading