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東洋医学

痔の治療が得意なツボ「飛揚」。鼻血や鼻づまり、腰や背中の痛みをラクにする作用も

2026.10.20

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

飛揚(ひよう):膀胱経のツボ

ツボ名の由来

「飛」は、ここでは速いことを指し、「揚」には飛び上がるという意味があります。飛揚というツボは、膀胱経の絡穴(らくけつ・表裏の関係にある経絡を連絡させるツボ)であり、膀胱経の経気(経絡の気)がここから表裏関係にある腎経に飛ぶように速く流れていくことから、飛揚と名づけられています。

飛揚(ひよう):膀胱経のツボ

ツボの場所

ふくらはぎの外側で、腓腹筋外側頭の下縁とアキレス腱の間で、崑崙(こんろん)の上方7寸、承山(しょうざん)の外下方1寸

刺激の仕方
両手の親指、または中指の腹を飛揚に垂直に当て、ゆっくり息を吐きながら少し強めに押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを左右同時に5回繰り返しましょう。下肢痛、下肢の麻痺に対しては、患側(症状のある側)の飛揚に中指の腹を垂直に当て、ゆっくり息を吐きながら少し強めに押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを5回繰り返しましょう。

効能・作用

痔、肛門の痛み、鼻づまり、鼻血、腰背部痛、下肢痛、下肢の麻痺など


1.膀胱経の一部は分かれて肛門に入っています。膀胱経のツボの中でも飛揚は、痔、肛門の痛みの治療を得意にしています。

2.膀胱経の経筋(経絡と関係する筋肉)は鼻につながっており、飛揚はこの関係を通じて鼻づまり、鼻血を改善させる作用があります。

3.膀胱経の経絡の通りをよくすることにより、飛揚には膀胱経の経絡が巡っている部位の症状である腰背部や下肢の痛みを緩和させる作用があります。

4.膀胱経の気血の巡りをよくして下肢の筋肉の栄養を改善することにより、下肢の麻痺を改善させる作用があります。

【豆知識】
膀胱経のツボの中でも承山(しょうざん)と承筋(しょうきん)は、飛揚とともに痔の治療を得意にしています。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。

文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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