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東洋医学

風邪の初期症状に効く「大杼」。熱、鼻づまり、頭痛、喉の痛み、首のこわばりを軽減

2026.07.05

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

大杼(だいじょ):膀胱経のツボ

ツボ名の由来

「杼(ひ)」は、機織り機のシャトルのことです。脊椎の両側の横突起の形が、この「杼」に似ていることから、古くは「杼骨」と呼んでいました。大杼というツボは、一番大きい杼骨(第1胸椎棘突起[きょくとっき])の両端にあることから、大杼と名づけられています。

大杼(だいじょ):膀胱経のツボ

ツボの場所

上背部、第1胸椎棘突起の下のくぼみの両側1.5寸

刺激の仕方
中指の腹を左右の大杼に垂直に当て、ゆっくりと息を吐きながら押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを左右同時に5回繰り返しましょう。自分で押しにくい場合は、誰かに押してもらうとよいでしょう。

効能・作用

発熱、鼻づまり、頭痛、喉の痛み、せき、上背部の痛み、首・うなじのこわばり・痛みなど


1.体表の邪気を取り除き、体内の熱を冷ます効能があるので、感冒初期に起こる発熱、鼻づまり、頭痛、喉の痛みなどの症状を緩和させる作用があります。

2.肺の気を巡らせ、肺の機能を整えることにより、せきを緩和させる作用があります。

3.局所作用として、上背部の痛み、首・うなじのこわばり・痛みなどの症状を緩和させる作用があります。

【豆知識】
1.大杼は、八会穴(はちえけつ・下部の「豆知識」2を参照)の1つで、骨会(こつえ)とされています。つまり、骨折や骨粗しょう症などの骨のトラブルには、骨会である大杼がよいとされています。ただし、腎は「精」を蔵し、精は「髄」を生じ、髄は「骨」を充(み)たすとされています。したがって骨のトラブルに対処するためには、骨会である大杼だけでは力が及ばず、必ず補腎、補精、補髄をベースにする必要があるということになります。

2.八会穴は生理上、臓・腑・気・血・筋・脈・骨・髄と密接な関係があるツボで、臓会、腑会、気会、血会、筋会、脈会、骨会、髄会と呼ばれる8つのツボがあることから、「八会穴」と呼ばれています。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。

文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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