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東洋医学

胃痛や胃もたれ、食欲不振には「不容」。「これ以上は食べ物が入らない」位置の目安です

2026.05.23

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

不容(ふよう):胃経のツボ

ツボ名の由来

「容」は、胃の受納(じゅのう・下部の「豆知識」を参照)機能のことを指しています。胃の受納の能力には限界があり、普通はこのツボ(不容)の高さまで食べたものが達したら、それ以上は受納不可能となることから、不容と名づけられています。

不容(ふよう):胃経のツボ

ツボの場所

へその中央から上6寸にある巨闕(こけつ)の両側2寸

刺激の仕方
両手の中指の腹を左右の不容に垂直に当て、ゆっくりと息を吐きながら不容を少し強く押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを5回繰り返しましょう。

効能・作用

腹部膨満、嘔吐、胃痛、胃酸過多、食欲不振、せき、喘息など


1.胃の機能を調え改善することにより、腹部膨満、嘔吐、胃痛、胃酸過多、食欲不振などの症状を緩和させる作用があります。

2.肺の気を下降させることにより、せき、喘息を緩和させる作用があります。

【豆知識】
中医学による胃の生理機能には、受納と腐熟(ふじゅく)という機能があります。受納は、飲食物を口から食道を経て胃に受け入れる機能で、食欲と関係があります。腐熟は、受納した飲食物を分解してドロドロにする初期消化の機能のことです。これらの胃の機能が悪くなると、食欲不振、消化不良などが起こるようになります。治療する場合には、胃の機能を調える作用に優れている足三里(あしさんり)中脘(ちゅうかん)などがよく用いられます。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。

文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。

イラスト/ミヤジュンコ

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