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東洋医学

胃痛や食欲不振を軽減する「衝陽」のツボ。顔のむくみや顔面麻痺、精神症状にも作用

2026.05.09

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

衝陽(しょうよう):胃経のツボ

ツボ名の由来

「衝」は動くこと、「陽」は高いことに通じます。衝陽というツボは、足の甲で最も高いところにあり、ここで動脈が拍動していることから、衝陽と名づけられています。

衝陽(しょうよう):胃経のツボ

ツボの場所

足の甲の最も高いところにあり、足背動脈の拍動部。陥谷(かんこく)というツボから上に3寸離れたところ

刺激の仕方
人差し指、または中指の腹を衝陽に垂直に当て、ゆっくり息を吐きながら少し強めにツボを押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを左右同時に5回繰り返しましょう。

効能・作用

胃痛、食欲不振、顔の浮腫、顔面麻痺、歯痛、神志の異常、足関節の痛み、足首の捻挫など


1.胃の機能を整える効能があり、胃痛、食欲不振を改善させる作用があります。

2.胃経は顔を巡っており、顔の陽明経の巡りをよくすることにより、顔の浮腫や顔面麻痺、歯痛などの症状を緩和させる作用があります。

3.心の乱れを鎮め、精神を安定させる効能があり、神志の異常による「高い所に登って歌を歌う、衣服を脱ぎ捨て走り回る」といった精神症状を緩和させる作用があります。

4.局所作用として、足関節の痛み、足首の捻挫などの症状を緩和させる作用があります。

【豆知識】
1.虫歯の痛みの緩和を目的に、衝陽は曲鬢(きょくびん)と一緒に用いられることがあります。

2.神志の異常による「高い所に登って歌を歌う、衣服を脱ぎ捨て走り回る」といった精神症状の治療には、衝陽と大陵(だいりょう)豊隆(ほうりゅう)といったツボが一緒に用いられています。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。

文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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