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東洋医学

ストレスによるイライラや不安感、不眠を緩和する「本神」。頭痛やめまいにも効きます

2026.05.03

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

本神(ほんじん):胆経のツボ

ツボ名の由来

「本」は本領、能力を指しています。頭は「元神(げんしん・下部の「豆知識」1を参照)」のあるところとされています。このツボは前頭部にあり、「元神」の本領と関係するツボであり、その内側には脳があることから、本神と名づけられています。

本神(ほんじん):胆経のツボ

ツボの場所

前髪際(ぜんはっさい・前髪の生え際)の上0.5寸、神庭(しんてい)の横3寸。神庭頭維(ずい)を結ぶ線の外側3分の1。前髪際の位置が分からない場合は、眉間から3寸(指4本分)上に前髪際のラインを取ります。

刺激の仕方
両手の人差し指、または中指の腹を本神に当て、垂直に5呼吸ほど押します。これを3回繰り返しましょう。刺激を強くしたいときは、垂直に押しながら指を回してもよいです。

効能・作用

頭痛、めまい、イライラ感、不眠、精神不安、首やうなじのこわばり


1.局所作用として、頭痛、めまいを緩和させる作用があります。

2.心を穏やかにして、精神を安定させる効能があり、ストレスによるイライラ感、不眠、精神不安などの症状を緩和させる作用があります。

3.胆経の経絡の流れをよくすることにより、胆経が巡っている頚項部(首やうなじ)のこわばりを緩和させる作用があります。

【豆知識】
1.「元神」は、道教の用語では人の「真の精神・魂」を指すとしています。また中国明代の李時珍による書物『本草綱目』では、「脳は元神の府」であるとしています。

2.「神」という字のつく本神には、神志(精神・意識・思惟・記憶など)を調節する「調神(ちょうしん)」の作用があります。

3.本神のほかに「神」という字のつくツボには、神門(しんもん)神庭神道(しんどう)、神堂(しんどう)などがあります。これらのツボには、本神と同様に心を穏やかにして、精神を安定させる「調神」の作用があり、認知症の鍼治療でもよく用いられています。

4.前髪際の上0.5寸の横のラインには、神庭頭臨泣(あたまりんきゅう)、本神が横一列に並んでいます。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。

文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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