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東洋医学

難聴や失声症の治療に用いられる「支溝」。吐き気や慢性便秘にも効果を発揮します

2026.04.08

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

支溝(しこう):三焦経のツボ

ツボ名の由来

「支」は肢のことであり、狭いところを「溝」といいます。支溝というツボは、上肢の2つの筋と2つの骨にはさまれた狭いところにあることから、支溝と名づけられています。

支溝(しこう):三焦経のツボ

ツボの場所

手首の背側の横じまのように入るしわ(横紋)の上3寸、2本の骨(尺骨と橈骨)の間

刺激の仕方
人差し指または中指の腹を支溝に垂直に当て、ゆっくり息を吐きながら少し強めに押さえていき、息を吸うときに指を戻します。これを左右それぞれ5回繰り返しましょう。

効能・作用

難聴、急性の失声症、嘔吐、便秘、肩の外側の痛みなど


1.三焦経は耳の後ろから耳の中を巡っており、支溝は耳の聞こえをよくする効能があり、難聴を緩和させる作用があります。

2.体内の熱を冷ます効能により、熱による急性の失声症を緩和させる作用があります。

3.上がった気を降ろすことにより嘔吐を緩和させ、腸を潤すことにより便秘を改善させる作用があります。

4.三焦経は肩の外側を巡っており、支溝は三焦経の経絡の通りをよくすることにより、肩の外側の痛みを緩和させる作用があります。三焦経の肩のツボである肩髎(けんりょう)と一緒に用いると効果が高まることがあります。

【豆知識】
習慣性便秘には、支溝と陽陵泉(ようりょうせん)、または支溝と照海(しょうかい)が用いられていますが、支溝は習慣性便秘の治療では最優先のツボとされています。

ツボ取りに役立つ「同身寸法」
親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。


ツボの探し方としては、ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す「同身寸法」という方法が適しています。“自分の体は自分で測る”という考え方で、体格差などから一律に「cm」で表せないツボの位置も、同身寸法なら測ることができます。この連載では、しばしば「へその上3寸」といった表現が出てきますが、その際には上記の「同身寸法」を用いてツボを取ってみてください。


文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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