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東洋医学

尿が出にくい、残尿感があるなど排尿障害に効く「委陽」。こむら返りにも使えます

2026.04.01

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不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら>>

委陽(いよう):膀胱経のツボ

ツボ名の由来

委陽の「委」は、ここでは委中(いちゅう)というツボを指しており、「陽」は外側を指しています。委陽というツボは、委中というツボの外側にあることから、委陽と名づけられています。

委陽(いよう):膀胱経のツボ

ツボの場所

膝の裏に横じまのように入るしわ(膝窩横紋)の外側端で、大腿二頭筋腱の内側

刺激の仕方
椅子に座って膝を直角に曲げ、中指の腹で委陽を押さえながら、膝を上げて足を前後に5回ぶらぶらと動かします。これを左右それぞれ3回繰り返しましょう。左右の委陽、どちらから行ってもかまいません。

効能・作用

尿が出にくいなどの排尿困難、排尿後の残尿感、腰背部のこわばり・痛み、こむら返り、膝関節の痛みなど


1.委陽は膀胱経のツボであり、また三焦の下合穴(しもごうけつ・下部の「豆知識」を参照)でもあります。三焦は水液の通路でもあることから、委陽は水液の通路に働きかけることにより尿が出にくいなどの排尿困難、排尿後の残尿感などを改善する作用があります。

2.膀胱経は腰背部を巡っており、委陽は膀胱経の経絡の通りをよくすることにより、腰背部のこわばりや痛みを緩和させる作用があります。

3.局所作用として、こむら返り、膝関節の痛みを緩和させる作用があります。

【豆知識】
古代では十二の経絡の気血の流れは、まるで湧き水が次第に大きくなり、川となり最後には大海原に帰っていくさまにたとえられています。具体的には、「井穴(せいけつ)は出るところ、滎穴(えいけつ)は留まるところ、輸穴(ゆけつ)は注ぐところ、経穴(けいけつ)は行くところ、合穴(ごうけつ)は帰るところ」としています。

ただし、手の三陽経(大腸経、小腸経、三焦経)には、肘の周囲にそれぞれ曲池(きょくち)、小海(しょうかい)、天井(てんせい)という合穴がありますが、それぞれ下のほうの足に、上巨虚(じょうこきょ)、下巨虚(げこきょ)、委陽という下合穴(しもごうけつ)があります。
文/兵頭 明 Akira Hyodo
学校法人衛生学園(東京衛生学園、神奈川衛生学園)中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』(医歯薬出版)、『針灸経穴辞典』(東洋学術出版社)、『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」3分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
https://old.gto.ac.jp/tc_med

イラスト/ミヤジュンコ

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