〔特集〕ツボ、鍼灸、漢方薬、薬膳のチカラを解明 今、東洋医学の知恵に学ぶ 気・血・水をはじめ独自の概念のもと、鍼灸や漢方薬、薬膳などを用いて治療を行ってきた東洋医学は、長い間「よくわからないけど効く」といった評価を受けてきました。ところが近年、西洋医学の視点から東洋医学が効くメカニズムを解明する研究が盛んです。東洋医学の最新の動きと利点を押さえたうえで、日常で賢く活用する方法をご紹介します。
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実践! 東洋医学ライフ2【漢方薬】
漢方薬局に行こう
諸悪の根源 “冷え” を改善
根本幸夫先生薬学博士、漢方平和堂薬局店主、横浜薬科大学客員教授。1969年、東京理科大学薬学部と東洋鍼灸専門学校を同時卒業後、さらに深く鍼灸と中医学を学ぶ。前・横浜薬科大学漢方和漢薬調査研究センター長、一般社団法人日本漢方連盟理事長。
“冷え” は漢方の得意分野。
養生法も一緒にアドバイス
冬、漢方平和堂薬局には冷えに悩む人々が次々と訪れます。店の奥でにこやかに迎え入れるのは、店主で薬学博士の根本幸夫先生。訴えに耳を傾け、合う漢方薬を生活上のアドバイスを添えて提供します。
「冷えにはさまざまなタイプがあり、冷える場所や伴う症状、体質の違いにより漢方薬処方は異なります。その選択肢は実に十何種類。冷えの改善は漢方が最も得意とする分野の一つです」(根本先生)。

体温が下がると血流が滞り(漢方で瘀血=おけつといいます)、全身に十分な栄養を運ぶことができません。新陳代謝も鈍り、免疫力は低下。その結果、風邪、下痢、腹痛、月経痛、頻尿などの諸悪を引き起こします。
特に外気が冷える冬を健康で乗り切るには “冷えの改善” は必須。これに対し漢方は、気・血・水や寒・熱など体のバランスを整えて、免疫力を強化する方法で応戦します。
つまり菌やウイルスなどの外敵を攻撃するのでなく “守りを固める” 戦術。したがって漢方薬局は漢方薬を売るだけでなく、人々の相談に乗り、日常的な養生法を伝える役目も担っているのです。
「漢方薬、食、ファッション。 それは “三位一体” なんです」
根本先生のモットーも「普段の生活こそが治療の場」。特に力を入れるのが食べ物と服装のアドバイスです。
「漢方薬と食とファッションの3つで体の内側と外側から温めるのです。生野菜やアイスクリームなど冷たい飲食物は避け、温野菜や熱いスープを。生姜やねぎを加えるとより体が温まります。服装は体を守るアイテムであることも忘れず、特に首まわりを冷やさないことが大事です。私がすすめるのは昔ながらの湯たんぽ。電気あんかや電気毛布のように肌を乾燥させる刺激もなく、体に優しい自然な熱がじんわりと温めてくれます」。
漢方平和堂薬局根本幸夫先生が2代目店主を務める創業75年の漢方薬局。 養生法を重視した健康相談も人気だ。詳細は
ホームページにも。
東京都大田区北千束1-51-18
TEL:03(3717)7429
相談時間:9時30分~15時
営業時間:9時~17時
定休日:水曜
(次回に続く。
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