〔特集〕ツボ、鍼灸、漢方薬、薬膳のチカラを解明 今、東洋医学の知恵に学ぶ 気・血・水をはじめ独自の概念のもと、鍼灸や漢方薬、薬膳などを用いて治療を行ってきた東洋医学は、長い間「よくわからないけど効く」といった評価を受けてきました。ところが近年、西洋医学の視点から東洋医学が効くメカニズムを解明する研究が盛んです。東洋医学の最新の動きと利点を押さえたうえで、日常で賢く活用する方法をご紹介します。
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“効く理由”を科学が解き明かす

左:羽田美智子(はだ・みちこ)俳優。『特捜9』ほかドラマ、映画出演作品多数。自身がよいと思う品物だけを選んで販売するオンラインセレクトショップ「羽田甚商店」店主。羽田さんの体整えアイテムの一部は羽田甚商店で購入可。
右:大野 智(おおの・さとし)島根大学医学部附属病院教授・副病院長・臨床研究センター長・緩和ケアセンター長。東洋医学を含む統合医療・補完代替療法をテーマに医療者、一般向けに講演を精力的に行う。メディア出演も多数。
西洋医学の限界を補うことに期待
羽田 大野先生が共著で出版された『東洋医学はなぜ効くのか』は多くの方に読まれているそうですね。30年以上、漢方ライフに取り組んでいる私としても気になる本です。
大野 2024年の出版以来、版を重ねて9刷に。専門家向けの難しい新書なのに、こんなに売れるのは一般の方も大いに興味を持ってくださっている証です。
羽田 ご著書は、東洋医学が「効く」メカニズムを、西洋医学の視点から紐解いた内容だと伺っています。東洋医学の効果は経験的に実感しているので、私の体の中でどんなことが起こっているのか興味津々です。
大野 東洋医学は「なぜ効くのか」ということがわからないまま、その歴史を重ねてきたわけではありません。気・血・水や五臓に代表されるような独自の概念のもと、漢方薬や鍼灸、薬膳といった手段を使って症状や病気を治してきました。ただ、西洋医学が主流となった現代において万人が理解できる概念での説明がないため、「よくわからないけど効く」といった状況に甘んじているのだと思います。
「東洋医学の効果は、経験的に実感していました」── 羽田さん
羽田 今になって東洋医学のメカニズムや効果が科学的に解明されるようになったのはなぜですか。
大野 生活習慣病をはじめとする慢性疾患が中心となり、西洋医学の限界を感じているからではないでしょうか。それは万国共通の危機感で、先頭を切って東洋医学の研究に取り組み始めたのが米国です。1998年に米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)を新設し、年間200億~250億円の予算を投じています。研究体制が整備されると科学的に解明できることもおのずと増えてきます。
羽田 30年前に漢方薬の処方を求めたら「こんなものを信じているの?」と西洋医学のドクターからいわれたことを思い出しました。東洋医学の概念を科学で解き明かす時代が来たのですね。患者にとっては喜ばしい変化です。
東洋医学の概念を科学的に解明
[体を巡る3要素 気・血・水]気・血・水が体内でバランスよく循環することで健康が維持されるという基本概念

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健康を保つ5要素 五臓]人体の5要素が体内で相互作用し、バランスを保ちながら健康を保つとする概念
“効く” メカニズムが解明 【シン・東洋医学】
(次回に続く。
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