食養生・薬膳茶・ツボ押しで整える 体質を改善して“疲れ知らず”の体作りを 疲労感は未病(みびょう)(健康な状態と病的な状態の中間にある状態)のサイン。未病を防ぐことを得意とする東洋医学の力を活用し、個々の体質に合わせた養生に取り組むことで疲労回復に役立てましょう。
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気・血・水の均衡がくずれた状態は主に5つの体質に分類される
岩島鍼灸院 副院長 鍼灸師・国際薬膳茶師
岩島亜衣子先生
2001年からリラクセーション業界に入り、10年に夫とともに岩島鍼灸院を開業。鍼灸師として一般の人に東洋医学の面白さを学んでもらうための勉強会や、薬膳師と共同で養生教室などを開催してきた。24年に国際薬膳茶師の資格を取得し、体質・体調に合った薬膳茶の調合・販売も行っている。
東洋医学では、陰陽のバランス、五臓六腑の働き、気・血・水の巡りの3つの観点からその人の健康状態を判断します。
気・血・水のうち、最も重要なのは生命活動のエネルギー源であり、生命を維持する機能のすべてを担っている「気」です。気をベースに血と水が連動して働き、全身に栄養を届けたり、潤いを与えたりしています。この3つのバランスが保たれていることがとても重要で、それにより真の健康を得られるのです。
気・血・水は人体を構成し生命を維持する基本的な要素で、これらのバランスがくずれると体に不調が起こり、病気にかかりやすくなると考えられています。特に気が不足すると慢性的な疲労が続く原因にもなります。気・血・水のバランスがくずれた状態は、大きく5つの体質に分類され、それぞれの体質に応じた養生法を行うことで、調和のとれた中庸の状態に戻し、未病を防ぎます。以前より疲れやすくなるなど加齢に伴う症状も未病の一つといえるため、養生することは疲れにくい体作りにも役立ちます。
まずは次回のチェックシートで自分の体質を確認しましょう。
(次回に続く。)
家庭画報2025年12月号別冊付録より。