肩こりの救世主となるツボ「肩井」。肩や背中の痛み、寝違えにも作用します

不調スッキリ！ 毎日のツボ押し365　中医学のエキスパートである鍼灸師の兵頭 明先生が、ツボの効能や位置、効くメカニズムを解説します。健康の土台作りに、不調改善に、1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。連載一覧はこちら＞＞

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肩井（けんせい）：胆経のツボ

ツボ名の由来

「肩」は肩の部位を指し、「井」はくぼみの深いところを指します。肩井というツボは肩の部位にあり、肩の下の胸郭は「井」戸（いど）のように空洞なので、肩井と名づけられています。

ツボの場所

「大椎（だいつい）」というツボ（第7頸部椎棘突起の下）と肩の先端（肩峰外縁）とを結んだ線上の中点

刺激の仕方
右手の中指の腹で左の肩井を垂直に押しながら、肩を前後に5回ずつ、ゆっくり大きく回します。右の肩井は、左の中指を使って同様に行ってください。これを1セットとします。1日に3～5セットやってみましょう。

効能・作用

肩こり、肩背部の痛み、寝違えなど


1．局所作用として、肩こりを改善させる作用があります。

2．肩井は胆経のツボであり、胆経が走行している肩背部や側頸部の痛み、寝違えなどの症状を改善させる作用があります。

【豆知識】
右手の親指を左の肩井に当てて揉み、左の手のひらを胃の部位に当てて軽く揉むと、胃の痛みが緩和することがあります。

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文／兵頭 明　Akira Hyodo
学校法人衛生学園（東京衛生学園、神奈川衛生学園）中医学教育臨床支援センター長、天津中医薬大学客員教授、神奈川歯科大学特任教授。1982年、北京中医薬大学卒業。中医学の真髄を広く日本に普及・啓蒙するため、『鍼灸医学大辞典』（医歯薬出版）、『針灸経穴辞典』（東洋学術出版社）、『経絡・ツボの教科書』（新星出版社）など著書・訳書は30数冊にのぼる。現在は、「医療・介護・鍼灸」３分野連携による認知症対策プロジェクトを展開している。
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