新世代の鍼灸師に訊く 第21回(後編)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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更年期から起こりやすいトラブルの予防法・解決法「排尿の悩み」
伊藤千展先生(烏丸いとう鍼灸院)

烏丸いとう鍼灸院 院長 伊藤千展(いとう・ちひろ)先生 1987年、新潟県生まれ。高校時代、サッカー部の活動中に膝を故障し、再発を繰り返していたが、鍼灸治療により完治。この経験からスポーツ鍼灸師を目指して明治国際医療大学鍼灸学部に進学。2012年、同大学大学院博士前期課程修了。15年に開業以降、泌尿器科クリニックとの連携による鍼灸治療を実践。明治東洋医学院専門学校非常勤講師。
論文分析で有効性が報告されている4つの経穴(ツボ)をお灸で温熱刺激する
「過活動膀胱は複数の論文を分析するシステマティックレビューによって鍼灸治療の効果が期待される経穴がわかっています」と伊藤先生。これらの経穴にお灸をすると過活動膀胱の症状である頻尿や尿失禁が改善するため、伊藤先生はセルフケアとして患者にすすめています。「背中の経穴も効果が高いので家族の協力を得られる人はやってみましょう」。
セルフ灸 過活動膀胱の症状を軽減する
過活動膀胱に有効性が報告されている上位10穴

おなかの関元(おへそから指4本分下)と中極(おへそから指5~6本分下)の経穴に、市販のソフト灸(刺激が弱い灸)を据え、温熱刺激を与える。それぞれの経穴で3回繰り返す。

脚の三陰交(足の内くるぶしから指4本分上)と太渓(内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ)の経穴に、市販のソフト灸(刺激が弱い灸)を据え、温熱刺激を与える。それぞれの経穴で3回繰り返す。
診療案内
京都市中京区元竹田町639-1 友和ビル5階
TEL:075(555)7224 完全予約制
診療時間/月曜・火曜・水曜・土曜9時~12時、14時30分~20時(土曜16時まで)
休診日/日曜・木曜・金曜・祝日
診療費/初診料 2600円、排尿症状:鍼治療3600円、その他の身体症状・自律神経症状:鍼灸治療(30分)3100円、(60分)4600円
http://itoh-shinkyuin.s2.weblife.me/index.html・
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