【連載】久保奈穂実の「おいしい漢方レシピ」 古くから癒しや回復の薬としても親しまれてきた、スープやドリンク。薬膳的効能から選んだ食材で作る一杯で、毎日の生活に養生の知恵を取り入れてみませんか。国際中医薬膳管理師・漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、忙しくても、疲れていても、身近な食材でササっとできる、簡単でおいしくてヘルシーな漢方レシピをお届けします。毎週火曜日更新。
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〔6月の薬膳・漢方レシピ〕
栄養豊富な漢方食材「らっきょう」
梅雨時は、急に気温が下がる「梅雨寒(つゆざむ)」によって、冷えの症状が悪化することがあります。そんな時は、らっきょうの力を借りてみませんか。
ビタミンC、ビタミンB1、カリウム、水溶性食物繊維など、栄養素も豊富ならっきょう。薬膳では特に、胸が冷えて痛む時に使われます。
血(けつ)の巡りをよくする効果もあるので、冷えや肌のくすみなど瘀血(おけつ※血の滞り)による不調の改善にもよい食材。また、「通陽(つうよう)」という、寒さで滞った陽の気を巡らせる効果もあり、冷え改善にぴったり。カレーの付け合わせだけじゃもったいない、とっても優秀な食材なのです!
らっきょうの活用アイデア

初夏に旬を迎えるらっきょう。
・らっきょう卵焼き
・らっきょう冷奴
・らっきょう酢の物
・らっきょうタルタル
・らっきょうポテサラ
・らっきょうドレッシング
いずれも刻んだらっきょうをのせたり和えたりするだけ。ぜひ常備菜として毎日の食卓に取り入れてみませんか。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)

久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen
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