■アルツハイマー型認知症(全体の67.6%)

脳のゴミであるアミロイドβというたんぱく質が神経細胞に蓄積。脳内の神経細胞が破壊され、脳が委縮して発症する。

脳梗塞や脳出血などで、脳の血管が詰まったり出血を起こしたりすることで神経細胞がダメージを受けて発症。脳のどの領域が障害を負ったかによって起こる症状が違ってくる。
〔症状〕
・感情失禁…感情が抑えられなくなる、すぐに泣いたり怒ったりする
・失⾏・失認…服を逆さまに着る、箸や歯ブラシの使い⽅がわからなくなる、それが何かはわかるが、名前や⽤途がわからないなど
・運動機能障害…歩⾏障害など
・知覚障害…⼿⾜の⿇痺、しびれなど
■レビー小体型認知症(全体の4.3%)
αシヌクレインという脳のゴミがたまり、レビー小体という特殊な物質が生成されて神経細胞を破壊。認知機能には変動がある。
〔兆候〕
・幻視…「知らない⼈が居間に座っている」「ネズミが這い回っている」など
・パーキンソン病の症状…手が震える、足を前に出しにくい、表情が乏しいなど
・睡眠中の異常な行動…大声で寝言を言う、手足を動かすなど
■前頭側頭型認知症(全体の1.0%)
脳内にタウたんぱくやTDP-43 などの脳のゴミがたまり、脳の前頭葉と側頭葉の神経が変性・脱落して起こる。物忘れよりも、性格の変化や行動の異常が特徴的。
〔兆候〕
・性格の変化…社会的に不適切な⾏動をしたり、礼儀やマナーがなくなる。物事に関⼼を持たなくなり、意欲低下、他⼈への共感性がなくなる
・同じ行動の繰り返し…毎⽇同じ場所に出かける、同じ服を着る、決まった時間に同じことをするなど
各認知症の割合:厚生労働省老健局「認知症への対応力強化(地域包括ケアシステムの深化・推進)」(2023年8月30日)より抜粋
次回は、「寝る3時間前に食べない」ことでのより具体的なメリットや、どうしても食べたい場合の対処法について解説します。
今野裕之先生

こんの・ひろゆき 医療法人社団TLC医療会 ブレインケアクリニック名誉院長。一般社団法人日本ブレインケア・認知症予防研究所所長。博士(医学)・精神保健指定医・精神科専門医・日本抗加齢医学会認定専門医。日本初のリコード法(アルツハイマー型認知症の治療プログラム)認定医。順天堂大学大学院卒業。日本大学医学部附属板橋病院、薫風会山田病院などを経て、2016年ブレインケアクリニックを開院。リコード法を導入し、一人ひとりの患者に合わせた診療を行っている。また、認知症予防・治療に栄養療法を取り入れている。

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写真/PIXTA