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がんばりすぎているあなたへ。82歳現役内科医が教える体と心をストレスから守る方法

2026.02.19

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82歳の現役内科医からあなたへ贈る、人生100年時代の道しるべ (1) 長寿社会の日本。90代でも元気な人や100歳を超える人がいる一方で、将来の健康に不安を感じる人も少なくありません。老化を遅らせて元気に長生きする秘訣は、日々の健康管理法や気持ちの持ち方にあります。この連載では、『80歳、これからが人生本番』(世界文化社刊、2月26日発売)の著者である現役内科医の菅沼安嬉子先生が、いつまでもはつらつと生きるために今からできることをお伝えします。


私が元気な理由は“毎日が楽しい”から

人生100年時代、後半生を健康にはつらつと過ごしたいというのは、多くの人に共通する願いですよね。私は、2026年2月現在82歳。6月には83歳になりますが、皆さまからはよく「いつもお元気ですね」と驚かれます。実際、自分でいうのもなんですが、心身ともに元気いっぱいで忙しく飛び回っています。

80歳からのライフワークとしてナノプラスチックの削減に取り組む菅沼先生。2026年1月、アメリカ・ニューメキシコ 大学主催のナノプラスチックに関する 国際会議において英語で講演。その後 スタンフォード大学でプレゼンを行う。

80歳からのライフワークとして、ナノプラスチックの削減に取り組む菅沼先生。2026年1月、アメリカ・ニューメキシコ大学主催のナノプラスチックに関する国際会議において英語で講演。その後スタンフォード大学でプレゼンテーションを行った。

私がこうして健康でいられる理由は、医師として医学的知識に基づいた生活をしているのももちろんですが、それだけではありません。この歳になっても夢や目標を持ち、日々それに向かって邁進して、いつもワクワクしているから。実際、本気で「これからが人生本番」と思っています。

体と心は両輪です。体が健康でないと、なかなか気持ちが前向きになりにくいでしょうし、ストレスが病気を招いてしまうこともあります。これまで数多くの患者さんを診てきた経験からいえることは、ストレスが引き金になって体調を崩す方がいかに多いか、ということ。実は私自身も夫の病気と向き合うのがつらく、それがストレスとなって体調を崩したことがあります。


そこで今回は、ストレスが病気を引き起こすメカニズムと、ストレスから自分を守る方法をお伝えしたいと思います。何歳になってもイキイキと生きるために、ストレスとの上手な付き合い方をぜひ探ってみてください。

医者にかかる半数はストレスの影響

私が夫とともに続けてきた菅沼三田診療所は、まわりに大企業の本社が多いため、患者さんの7割がビジネスマンです。多くの患者さんと接するなかで、体調不良の原因にはストレスがあると実感します。もしかしたら、ストレスが病気を誘引しているケースが半数以上を占めるのではないでしょうか。

ストレスによる典型的な症状は胃の痛み。また、ぜんそくがある人は夜間の発作が増えます。そのほか、動悸、血圧上昇、円形脱毛症など、様々な症状が引き起こされます。

お話をじっくり聞くうちに、仕事や生活のなかにストレスの原因があるとわかることも。

“寄り添う診療”を信条 とし、診療中はつねに 患者の目を見て笑顔で 話を聞く。カルテはパソコンに打 ち込んている。

“寄り添う診療”を信条とし、診療中はつねに患者の目を見て笑顔で話を聞く。カルテはパソコンに打ち込んでいる。

ビジネスマンである患者さんのバックグラウンドを理解しようと、かつて夫は経済新聞を読んでいました。目の前の症状の裏に何があるのかが把握できると、その人に合った治療方針が立てられます。夫の考えに共感して、私も経済新聞を読むようになりました。

ストレスが引き起こす病気とそのメカニズム

ストレスには様々な要因がありますが、一番多いのは精神的ストレスでしょう。ストレスを感じるとホルモン系がアンバランスになり、免疫系が乱れ、様々な病気の要因となります。

ストレスには段階があり、初めてストレスにさらされると一時的に動悸や血圧低下に見舞われるものの、やがて脳と体がストレスに抵抗する状態を作り出します。その後はストレス状態に順応して日常生活を送るようになりますが、あまりにもストレスが強かったり、他のストレスが加わったりすると、うつ病などのメンタル疾患を発症する可能性が出てきます。

やがて、ストレスに対抗するエネルギーがだんだん息切れ状態になると、場合によっては、がんをはじめとする深刻な病気を引き起こすことにつながります。

ストレスが原因で起きる症状には、以下のようなものがあります。

〔体のストレス症候群〕
・頭痛、めまい、自律神経失調症
・円形脱毛症、じんましん、アトピー性皮膚炎
・肩こり、首のこわばり
・気管支喘息、過換気症候群
・狭心症、高血圧
・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、過敏性腸症候群
・肥満、糖尿病、甲状腺機能亢進症
・腰痛
・四肢の神経痛

〔心のストレス症候群〕
・うつ病
・神経症
・パニック障害
・出社拒否、解離性遁走(とんそう)
・アルコール依存症
・摂食障害
・不眠

もちろん個人差はありますが、これを見ると、まさに「ストレスは万病の元」といえそうです。

ストレスから身を守る3つのポイント

生きていれば、どこにでもストレスの種はありますが、少しでもその影響を減らすには「ストレスに負けない」方法を身につけるのが大事です。

1.まずは休養をとる

ストレスを自覚したら、まずは心身を休めましょう。質のよい睡眠を十分にとることも大切です。ストレスが原因で不眠や中途覚醒に悩む人は、医師の診察を受けたうえで、睡眠誘導剤の助けを借りる方法もあります。

2.楽しいことをする

スポーツ観戦や推しのライブに行く、温泉に行く、映画を観る、気の合う友人とおしゃべりしながらおいしいものを食べるなど、趣味や楽しいことでストレスを発散しましょう。

3.プラス思考で考える

プラス思考で物事を考え、人生を前向きに生きろといわれても、「言うは易し、行うは難し」かもしれません。そんなときは「人生、なるようになる」の精神で生きている人の近くに行くのもひとつの方法です。間近で「なるほど、なんとかなっている」と感じることで、いい感化を受けるからです。

ストレスが心身に与える影響と対策法がおわかりいただけたでしょうか。書籍では、ストレスから身を守るテクニックを、より具体的に解説していますので、ぜひ参考にしてください。

*次回は、50代の女性に起こる体の変化や、それにともなう注意点などをお伝えします。


菅沼安嬉子先生

すがぬま・あきこ 1943年、東京に生まれる。1968年、慶應義塾大学医学部卒業、内科学教室入室。現在、菅沼三田診療所副院長。長年、産業医としても働く人の健康を支えてきた。2020年3月、女性で初めて慶應連合三田会会長に就任。1985 ~ 2000年までの15年間、母校である慶應義塾女子高等学校で保健授業の講師も務めた。また、2001年~ 2008年、慶應義塾大学看護医療学部講師(臨床栄養学)。著書に『私が教えた 慶應女子高の保健授業』(世界文化社)他。

いくつになっても輝くための1冊。『80歳、これからが人生本番』

『80歳、これからが人生本番』

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82歳で現役内科医の菅沼安嬉子先生が50代、60代、70代に実践してきた「終活」への知恵を公開。医学的知識に基づいた健康管理法から、家族の介護、相続など、人生で誰にでも起こりうる出来事についてアドバイスが満載です。

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取材・構成/篠藤ゆり 撮影/大見謝星斗(世界文化ホールディングス)

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