
前回記事では、めまいの原因について、石原新菜先生に西洋医学と東洋医学、2つの視点から解説していただきました。多くの場合、生活習慣やストレスが原因でめまいが発生しやすく、特に女性は体質的にもめまいになりやすいことがわかりました。
前触れなく発生して不快なめまいですが、セルフケアで改善できるのでしょうか。
2.耳を引っ張る
耳には多くのツボがあり、なかには副交感神経の働きを優位にするツボも。内耳の血行不良は、ストレスなどで交感神経が優位になりすぎて起こるため、副交感神経のスイッチを入れて巡りを改善することが大切だとか。
「また、市販の耳を温める商品を試すのもよいでしょう。おすすめは耳栓タイプのもの。まるで、お風呂で湯船に耳まで浸かっているような温かさと心地よさを感じます。ぜひ市販のアイテムも活用しながら、耳の血流を改善してみてください」(石原先生)
もう一つ、生姜もめまいに効果的だといいます。
「生姜には吐き気止め作用があり、乗り物酔いやつわり、抗がん剤の副作用の吐き気止めなどに用いられます。血流を促進してめまいをやわらげるので、食事に意識的に生姜をプラスするのがおすすめです」(石原先生)

めまいがあるときは体内に水分が溜まっているため、水分の過剰摂取を控えるためにも、飲み物ではなく食べ物に入れるとよいそう。
「スパイスによっては適量が決められているものもありますが、生姜にはそういった制限はありません。チューブタイプのものでもよいので、ぜひ取り入れてみてください」(石原先生)
セルフケアをしてもめまいが改善せず不快感が続いたり、しょっちゅう繰り返す場合は「専門家に診てもらったほうがよい」と石原先生。
「めまいは何科を受診すべきなのかと迷う方もいるかもしれませんが、まずは耳鼻科で診てもらうとよいと思います。多くの場合、内耳の血流をよくする薬を処方してもらえるはずです。まれに中耳炎からめまいが起こることもあるので、そういった面でもまずは耳鼻科を受診しましょう」
治療に用いられるのは抗めまい薬や吐き気止めの薬が主ですが、クリニックによっては漢方薬を処方されるケースもあるそう。
「最近では、めまいに対して五苓散(ごれいさん)を処方する耳鼻科が増えています。前回、メニエール病は内耳の水分バランスが乱れて起こるとお話ししましたが、五苓散には体内の余分な水分を排出する働きがあり、めまいの改善が期待できます。西洋医学的な治療と併用されることもあり、耳鼻科ではよく使われる漢方薬の一つです」(石原先生)
休んでもめまいが治らない場合や繰り返すときは、「いつものことだから」と放置せず、まずは耳鼻科へ。医師の指示に従ったうえで、内耳の血流をよくする生活を心がけましょう。
*次回は、イライラや不安感についてお伝えします。
写真/PIXTA イラスト/二階堂ちはる