
前回記事で、睡眠トラブルの原因の一つが冷えだとわかりました。スムーズに寝ついて朝まで目覚めないためには、入浴で体をしっかり温めておくことが大切です。
「深部体温を上げ、下がるときに寝つくためには、寝る1時間~1時間半前にお風呂に入ること。シャワーですませるのでなく、ゆったりと湯船に浸かりましょう。40度くらいのお湯に10~15分肩まで入っていると、深部体温が1度ほど上がるといわれています。上がった深部体温が元に戻るまでに1時間くらいかかるので、このタイミングで布団に入るとスッと眠りやすくなります」(石原新菜先生)
前回、セロトニン不足が不眠につながるとの話もありました。セロトニンは“睡眠ホルモン”と呼ばれるメラトニンの材料になる脳内物質で、不足すると睡眠やメンタルのトラブルにつながります。
「セロトニンを増やすには、まずは日光を浴びましょう。朝の光を浴びながら15分程度ウォーキングをするだけで分泌量が増えます。一定のリズムを刻む運動もセロトニン分泌を促すので、スクワットや“その場足踏み”なども効果的。よく噛んで食べることでもセロトニンは分泌されます」(石原先生)
セロトニンの原料となる「トリプトファン」を多く含む食品を食べることもおすすめです。
「最も手軽なのは朝にバナナを食べること。バナナはトリプトファンのほか、セロトニンを生成する際に必要になるビタミンB6と糖質も含むので、睡眠改善に役立ちます。そのほか豆腐や納豆、味噌といった大豆製品や、肉、魚などタンパク質を含む食べ物にもトリプトファンが多く含まれます」(石原先生)
ポイントは朝食で摂ること。トリプトファンを摂取してからセロトニンが分泌されるまで14~16時間ほどかかるため、質のよい睡眠のためには、朝にトリプトファンを含む食品を食べることが大切です。
「睡眠のサポートとして、ラベンダーやカモミールといったリラックス系のアロマを取り入れてもよいでしょう」と石原先生。
「香りが脳に作用し、自律神経やホルモンバランスを整える効果が期待できます。不安やストレスを和らげる働きもあり、睡眠の質の改善にもつながります」
なお、アロマを選ぶ際は、リラクゼーション効果が得られる天然由来のエッセンシャルオイルを選びましょう。
*次回は、めまいについてお伝えします。
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