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「ロカボ」で生活習慣病を予防して肌や髪もきれいに。食べてもいい糖質量と食べ方のコツ

2026.01.09

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生活習慣病を防いで健康寿命を延ばす「ゆるやかな糖質制限」最新版 (3) 食事を楽しみながら健康になりたい人に実践してほしいのが、糖質を控えて脂質やタンパク質はお腹いっぱい摂る食事法です。連載第1回第2回は、糖質の過剰摂取による生活習慣病リスクや、脂質をたっぷり摂る健康効果を糖尿病専門医の山田悟先生に伺いました。今回は、糖質の摂取量やポイントなど、我慢せずに楽しく続けられる「ゆるやかな糖質制限」のやり方を紹介します。連載一覧はこちら>> 

お話を伺った方
山田 悟先生

やまだ・さとる 医師、医学博士。北里大学北里研究所病院病院長補佐、糖尿病センター長。無理のないゆるやかな糖質制限「ロカボ」を提唱し、日本における糖質制限のトップドクターとして、患者の生活の質を上げるために糖尿病治療に取り入れている。日本糖尿病学会糖尿病専門医・指導医。著書に『糖質疲労』(サンマーク出版)など、多数。


ごはんは「茶碗半分」が目安。調味料の“隠れ糖質”にも注意

食事による食後高血糖や、血糖値の急上昇・急降下をあらわす「血糖値スパイク」は、生活習慣病の引き金になります。将来の病気リスクは、できる限り減らして健康で暮らしたいものです。そのために必要不可欠なのが、食事による血糖値コントロールです。


糖尿病専門医の私が患者さんにもすすめている食事法が、「ロカボ」と名づけたゆるやかな糖質制限です。これは、炭水化物を一切摂らないといった極端な糖質制限ではなく、糖質を控えめにして、その分、脂質やタンパク質は好きなだけ摂る方法です。

ゆるやかな糖質制限(ロカボ)でまず重要なポイントが、「1食の糖質量を20~40g」にすること。これは、炭水化物のほか、調味料や野菜・果物なども含めた1食の糖質量です。日本人は、1食あたり90~100g、1日あたりで270~300gもの糖質を摂っていて、すでに倍以上オーバーしている計算になります。ちなみに、おむすび1個の糖質量が約40gです。

茶碗にしっかり1杯分のご飯と、甘い味付けのおかず。一見ヘルシーな和食でも、糖質量が多い組み合わせ。

茶碗にしっかり1杯分のごはんと、甘い味付けのおかず。一見ヘルシーな和食でも、糖質量が多い組み合わせ。

調味料など、炭水化物以外からの糖質摂取を考えると、ごはんは「茶碗半分」を目安に。外食でも「ごはん少なめ」を選びましょう。朝食抜きや、1日2食の生活は、空腹時間が長くなり、血糖値を急上昇させる要因になります。血糖値コントロールのためには、適正糖質を守りつつ、3食しっかり食べるのがおすすめです。

意外と盲点なのが、調味料の糖質量です。砂糖はもちろん、とろみづけの片栗粉、みりん、ケチャップ、ソースなどは糖質が多いので、使う場合は、ごはんをさらに少なくするなど、ほかで調整します。

てんさい糖やきび砂糖、はちみつなど、体にいいイメージの砂糖や甘味料は、栄養価は高いですが、血糖値の観点から言うと使いすぎには注意したいところ。料理で使う調味料も含めて「1食の糖質量を20~40g」にするのがポイントです。

オイルファースト&カーボラストで血糖値上昇にブレーキ

セーブするのは、糖質量だけ。肉や魚、卵、大豆食品などのタンパク質、ドレッシングや炒め物、揚げ物で使う油は制限なく食べてOKなのが、ロカボのルールです。

「太りそう」と敬遠しがちな肉も、ロカボでは好きなだけ食べてOK。

「太りそう」と敬遠しがちな肉も、ロカボでは好きなだけ食べてOK。

特に脂質は、前回も解説したように、たっぷり摂ることが医学的に有効であることが証明されています。“悪者”とされてきた脂質ですが、生活習慣病を防ぎたいなら、油控えはしないほうがよいのです。

また、野菜はトマトや玉ねぎなど、意外と糖質量の多い食材もあります。どれか一つの食材に偏ることなく、いろいろな野菜をまんべんなく食べるように心がけます。

食べ方にも血糖値をゆるやかにするちょっとしたコツがあります。それは、脂質を先に摂ってから、最後に炭水化物(糖質)を摂ること。これを、「オイルファースト」と「カーボラスト」と呼びます。

先に食べるのは、肉や魚などのタンパク質でも、オイルドレッシングをたっぷりかけた野菜でも、どちらでも構いません。重要なのは、脂質を先に摂っておくこと。食事の初めに脂質を摂ると小腸から「GIP(ジーアイピー)」というホルモンが分泌され、血糖値を下げるインスリンの分泌を早めてくれる効果があります。GIPの分泌には20分ほどかかるため、その後に糖質を摂ると、血糖値の上昇にブレーキをかけてくれるのです。

20分を待たずに糖質を摂取してしまっては、効果は半減。早食いをやめて、ゆっくりと味わっていただきましょう。


おやつは糖質10g以下。板チョコなら1/3を食べてもOK

多くの女性が気になるのは、おやつではないでしょうか。嗜好品は、食事の20~40gとは別で「1日に糖質10g以下」なら、我慢せず食べてOKです。例えば、板チョコ1枚の糖質量は約30gですので、1日1/3枚は食べても問題ありません。

ナッツ類は、良質な脂質やタンパク質を含み、どれも低糖質なのでおやつに最適。市販のエクレア1個は、少しオーバーしますが糖質15g程度ですので、その日だけ食事で糖質量を減らすのもありでしょう。

板チョコなら1日1/3枚まで食べられる。砂糖を多く使う和菓子より、洋菓子のほうがロカボに適している。

板チョコなら1日1/3枚まで食べてよい。砂糖を大量に使う和菓子より、洋菓子のほうがロカボに適している。

洋菓子よりヘルシーなイメージのある和菓子は、砂糖が大量に使われています。小さい羊羹1本で約30g、大福1個が約40gと、糖質量で見るとかなり多くなるので気を付けてください。コンビニやスーパーで販売されている「ロカボマーク」が付いたスイーツなら、糖質10g以下ですので安心して楽しめます。

お酒は、ハイボールや焼酎などの蒸留酒なら、糖質はほぼゼロ。ワインや日本酒、ビールなどの醸造酒は、基本的に糖質を含みますが、辛口のワインなら赤・白・スパークリング、いずれも糖質はかなり低めです。糖質ゼロの日本酒やビールも販売されているので、アルコールも上手に楽しんでください。

お酒とともに楽しむ機会が多いのがコース料理。このときも気を付けるのは糖質量だけ。パンやパスタ、ごはんを控えめにして、前菜やメイン、スープなどは、心ゆくまで堪能しましょう。

ンやパスタなどの糖質量にさえ気を付ければ、コース料理もお酒とともに楽しめるのがロカボ。

パンやパスタなどの糖質量にさえ気を付ければ、コース料理もお酒とともに楽しめるのがロカボ。

ここまで解説した通り、1食の糖質量は20~40g×3食、おやつは10g以下にして、「1日70~130g」に糖質を抑えるのが、ロカボのルールになります。

写真/PIXTA 取材・文/釼持陽子

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