ストレスに強くなる 戦略的疲労リセット術 「寝れば疲れが取れる」という時代はもう過去のもの。年齢を重ねるにつれ、疲れの原因は複雑になり、寝るだけでは回復できなくなっています。だからこそ、いま必要なのが“攻めの休養”。自分から計画的に、積極的に休むことで、心身の活力をしっかり取り戻すことができます。
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自分で決めた小さな負荷で疲労をリセット
休養と聞くと「眠る」「横になる」と考えがちですが、それだけでは本当の回復には繫がりません。現代の疲れは、体だけでなく心や社会とのかかわりなど、多方面から積み重なっていくからです。

休養は大きく3つに分けられ、さらに7つのタイプに分類されます。体を休める「休息」、体を動かして整える「運動」、食事や飲み物で整える「栄養」。心を支える「親交」、趣味や遊びで気分を変える「娯楽」、創作や手仕事に集中する「造形・想像」。そして外部環境を整える「転換」。これらすべてが休養に含まれます。複数のタイプを組み合わせることで、心と体はようやく整い、本当の意味でのリセットがかなうのです。
活力を引き出す
“ちょうどいい負荷”の4原則
まったく何もしないでいては回復力は上がらず、逆に負荷が高すぎればかえって疲れてしまいます。自分が心地よいと感じる程度の小さな挑戦を取り入れることが大切です。
“ちょうどいい負荷”は人によって違います。同じ運動でも、心地よく感じる人もいれば負担になる人もいます。大切なのは、自分にとって無理なく続けられる範囲を見極めること。ほんの小さな挑戦でかまいません。本を数ページ読む、散歩を少し長めにする──そのくらいの負荷が、心身を整えるきっかけになります。
(1)自分の意思で選んだ負荷であること
(2)日常の役割や仕事から離れた負荷であること
(3)挑戦することで新しい自分に近づける 負荷であること
(4)楽しみながら取り組める負荷であること
大切なのは、それを自分の意思で選ぶこと。ストレスは否応なく押し寄せますが、休養は自分で選び取ることができます。人から「やりなさい」といわれて義務的にこなすのは休養ではありません。仕事の延長や“やらされ感”のある活動も同じです。反対に、自分で選んだことであれば、小さなことでも休養になり得ます。そして「楽しい」「やってよかった」と感じられ、少しでも自分の成長に繫がることも条件となります。

さらに、休養には「ちょうどいい負荷」が必要です。筋トレで超回復が起こるように、ほんの少しだけ頑張る要素を加えると、心身はかえって強く回復します。まったくのゼロではなく、自分が無理なく心地よいと感じる程度の負荷をかけることが、質の高い休養をもたらすのです。
(次回に続く。)
家庭画報2025年12月号別冊付録より。