冬の間に補充しておくと、花粉症が改善傾向に
細菌やウイルスを退治する抗菌たんぱくを作る指令を出すだけでなく、ビタミンDには皮膚や粘膜のバリア機能を維持する働きもあり、花粉症の症状改善にも効果が期待されています。
「ただし、花粉症の時季だけに摂取するのではなく、日頃から摂取して、血中濃度を保つことが大切です」(溝口先生)
糖尿病の治療にも取り入れられている
「栄養療法的にいうと、膵臓からのインスリン分泌において、ビタミンDはなくてはならない栄養素。糖尿病の根本的な改善につながると考えられます。ただ、健康保険の治療においてビタミンDの処方は認められていないので、栄養療法専門のクリニックで処方してもらう(自費診療)かサプリメントで摂ることになるでしょう」(溝口先生)
血中濃度が低下すると、がんのリスクも高まる
国立がん研究センターの研究で、ビタミンDの血中濃度が低いグループよりも、高いグループのほうががんに罹患しにくい、ということもわかっています。
「がんに罹患した後でも、ビタミンDの血中濃度が高い人は、低い人よりも長く生きられた、というデータ(表)も」(溝口先生)。
1990~2009年まで、40~69歳の約3万4000人を追跡調査した結果。無作為に選んだ4456人のガン罹患前の保存血液の、血中ビタミンD濃度を測定。※1 赤字は統計学的有意。※2 各グループのハザード比(効果の比較)は、そのグループを代表する血中ビタミンD濃度(採血した季節)を考慮し、男女別に求められた8つの中央比。BMJ 2018; 360 doi:https://doi.org/10.1136/bmj.k671