国内

フランス料理界の巨匠アラン・デュカスが「パレスホテル東京」とコラボレーション

土地の魅力を生かした最新ホテルへ 最終回(全4回) 世界中に新しくオープンするホテルのキーワードの1つは「ローカル」。その土地らしさをどう出すか、各ホテルがしのぎを削っています。森、温泉、港町、食材。日本が誇る4つの風物に出合える最新ホテルへご案内します。前回の記事はこちら>>

パレスホテル東京

メインの「青森産本鮪 アヴォカド 金柑と銀杏」は、極上まぐろの赤身と中とろの境界部位を芯温40度のレアに焼き、好相性のアボカドを添えてバランスのよい脂のうまみを表現。金柑をグリルやソースに使い、爽やかさを添える。

【パレスホテル東京】
東京×極上の日本食材

2012年の全館リニューアルを経て、19年11月にホテルの顔となるフレンチファインダイニングを全面刷新した「パレスホテル東京」。

フランス料理界の巨匠アラン・デュカス氏設立の「デュカス・パリ」とのコラボレーションにより、「エステール」に生まれ変わりました。

世界7か国で事業を展開するアラン・デュカス氏ですが、「ここ東京でこそ体現できるフランス料理をお届けしたい」と意気込みを語ります。

アラン・デュカス氏

アラン・デュカス氏を中心に、「エステール」を担うシェフのマルタン・ピタルク・パロマー氏(左)とペストリーシェフのトマ・ムーラン氏。

フランスから食材を持ち込むのではなく、日本のテロワールと歴史のある食文化が育む豊かな山海の幸を生かした地産地消のフレンチ。

デュカスブランドらしく、それは“都市の固有性”を取り込んだ料理といえます。

実際に腕をふるうシェフのマルタン・パロマー氏も、流通網に支えられた魚介、肉、野菜、調味料等の多彩な品揃えと高いクオリティに、「東京は世界でも群を抜く食材の宝庫」と創造意欲を搔き立てられているようです。

鯖

オードブルの「山口産鯖の軽い燻製、茸のフェルメンテーション」。さばは自家製の土佐酢でしめ、皮をあぶって藁でさっと燻した絶妙な火入れ。付け合わせのきのこのグリルには、みょうがやしょうがで香りづけしたきのこのコンソメを卓上で注ぐ。

現在、シグニチャーコースに使われているのは山口のさば、青森の本まぐろ、栃木の和牛、各地の柑橘類など。

このほか京都の鴨や長崎の車海老とまとう鯛、秋田のすずき、埼玉の野菜など、選び抜かれた素材が皿を彩ります。

日本の大地と海の恵みをいただく東京フレンチ

日本の大地と海の恵みをいただく東京フレンチ

国産の豊かな柑橘類をマリネ、コンフィ、マーマレード、ジュース、ソルベ、パウダーと多彩な要素で仕立てたデザート。同じミカン科の山椒とオリーブ油を風味のポイントに。

店名の「エステール」は、アラン・デュカス氏の故郷、南仏オクシタニー地方で「母なる大地」を意味する言葉。

命を育むエネルギーに満ちた大地、そして海。氏の愛してやまない偉大な自然へのリスペクトから名づけられたといい、その精神は食材へ向ける眼差しにも表れています。

「素材を生かすとは、素材の本質を知り、その上で用いるべき技術を正しく導き出すこと」(デュカス氏)。

手を加えすぎず、シンプルでヘルシーに調理することでおいしさのポイントを的確にとらえ、素材の力を最大限に引き出すのです。

ハーブティー

ハーブティーはミントやラベンダーなど数種類を鉢植えでワゴンサーブし、摘みたての葉で淹れるスタイル。

また、自然への敬意、敬愛という思想はインテリアにも。

命が生まれ還っていく土をイメージした落ち着いたアースカラーを基調とし、天然の植物から作り出される和紙をメイン素材とした“おのずから自然を感じられる空間”に、窓外の東京丸の内の美しい景観が溶け込みます。

エステール店内

窓外に皇居外苑の緑や丸の内のビル群が広がる店内は“人間と自然との調和”がコンセプト。和紙の風合いや大地をイメージするアースカラーで安らぎの空間を創出している。

日本の大地と海を背景にしたデュカス氏総指揮のフランス最高峰のガストロノミー。

東京の中心にいながらにして味わえる口福が、ここにあります。

Information

パレスホテル東京

東京都千代田区丸の内1-1-1

TEL 03(3211)5211
基本料金 1室2名利用で1泊1室7万円~(税・サービス料別)。

https://www.palacehoteltokyo.com/

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    エステール(6階)

    TEL:03(3211)5317(レストラン予約)
    営業時間:11時30分~14時(LO)、18時~21時30分(LO)
    料金:ランチコース6500円~、ディナーコース1万5000円~。ご紹介したシグニチャーコースは2万6000円(いずれも税・サービス料別)。要予約。

表示価格はすべて税抜きです。

撮影/本誌・坂本正行 取材・文/河合寛子

『家庭画報』2020年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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