〔特集〕名門避暑地の“今”を楽しむ 軽井沢の夏休み 木立の緑が日に日に深まり、鳥のさえずりとともに過ごす心地よい季節 ── 。古くから多くの文化人や避暑客を魅了してきた軽井沢に、新たな楽しみが加わりました。駅直結の新施設、ミュージアムや名建築、美食処、そして軽井沢通のおすすめ ── 、この夏訪ねたい、軽井沢のさらなる魅力をお届けします。
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動きだす軽井沢
町の新しいランドマーク「軽井沢T-SITE(ティーサイト)」が誕生
2026年3月に幕を開けた「軽井沢T-SITE」は軽井沢駅直結の複合型商業施設。そのキーマンのお二人、「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」取締役会長の増田宗昭さんと、「アクアイグニス」代表取締役の立花哲也さんが、新施設に込めた思いと、進化を続ける町、軽井沢の未来について、熱く語ってくださいました。
温浴施設とのセットプランも話題。軽井沢駅からすぐのシェアラウンジ
【SHARE LOUNGE 軽井沢T-SITE】
かつてこの地にあった、しなの鉄道の駅舎をイメージした屋根、オブジェのような巨大暖炉。CCCの増田会長は、7年を費やしたプロジェクトの完成形を満足そうに眺めていた。
[軽井沢T-SITEのキーマン1]
増田宗昭さん(カルチュア・コンビニエンス・クラブ取締役会長)
シェアラウンジの一角。カフェのような空間のほかに、1人用のワーク席や会議室などもある。ラウンジの一部はペットとともに利用可。
増田宗昭(ますだ・むねあき)1951年大阪府生まれ。1983年に「蔦屋書店」を創業。1985年に企画会社「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」を設立。「Tポイント(現Vポイント)」サービスの開始や地方の図書館運営など、新事業を次々に成功させてきた。2024年よりCCC取締役会長。
駅前に欲しいもののトップ2を一つの施設に
CCCが運営する「シェアラウンジ」は、オフィスの機能と空港ラウンジのような居心地のよさを兼ね備えたスペース。時間制の料金プランがあり、フリードリンク・フードが充実していることでも知られています。2019年に東京・渋谷に1号店がオープンし、2026年6月現在、その数は全国に58店。「SHARE LOUNGE(シェア ラウンジ)軽井沢T-SITE」はその中でも最大級の広さを誇ります。
フリードリンク・フードも充実。多彩なスナックや地元で人気のアップルパイやソフトクリーム、信州ワインなどが並ぶ。
一番の特徴は、温浴施設「AQUAIGNIS GARDEN SPA(アクアイグニス ガーデン スパ)」とのセットプランがあることで、これは初の試み。「温浴ラウンジセット」のアルコールプランを利用すれば、旅の終わりに大浴場で疲れを洗い流し、新幹線の時間まで、ラウンジで軽井沢のクラフトビールや信州ワインを優雅に味わう……といったことも可能です。
併設の「アクアイグニス ガーデン スパ」はサウナも完備。
この画期的なコラボレーションについて、CCC会長の増田宗昭さんは、「このプロジェクトの構想中に『軽井沢書店』の利用者に『駅前に欲しい施設は何ですか?』というヒアリング調査を実施したんです。そうしたら、1位がカフェ、2位が温浴施設だった。つまり、お客さんの声に応えたんです」と楽しそうに話します。
庄島歩音さんのアートが館内を彩る。
SHARE LOUNGE 軽井沢T-SITE軽井沢T-SITE内
営業時間:9時~22時
TEL:0267(41)6929
施設利用料は公式HPにて
URL:
https://www.sharelounge.jp/store/3738「軽井沢を世界がうらやむリゾート地に。その力がある町ですよね」
遡ること7年前、増田さんは4つのポイントをもとに「軽井沢T-SITE」を企画しました。
「1つめはもちろんお客さんが喜ぶこと。2つめは継続性で、そのためには儲からないとダメ。3つめは軽井沢が『シン・軽井沢』になること(笑)。4つめが社員の成長です。3つめをもっと明確にいうと、軽井沢が世界に誇れる、世界がうらやむリゾート地になれば。その力がある町ですから」
目指すは、AIの時代に人が幸せを感じられる町
では、軽井沢が世界的リゾート地になるにはどうすればいいのでしょう? キーワードの一つは、近年、私たちの生活に急速に浸透してきている「AI(人工知能)」であると増田さんはいいます。
「AIの時代において、日本人は有利なんです。それは国民性として『利他』の心があるから。情報を独り占めするのではなくシェアして、みんなで考えましょう、というスタンスだから、どんどんアイディアが生まれ、発展していく。そんな僕らが考えるべきは、『AIが普及した時代に人が幸せになるサービス』なんです。僕もAIは使いますが、それはあくまでも道具として。AIという質量のない、実態のないものと朝から晩まで向き合っていて幸せなのかなって。それより、生身の人間と触れ合ったほうが幸せだと思うんです。そのための人と人を繫ぐコンテンツを目下、新たに構想中です。そして、軽井沢のこの空気、この緑。AIにはつくり出せないものだから、これからますます求められるものになる。それは日本人に限らず、世界中の人が一緒のはずです。AIの時代に人が幸せを感じられる町こそが、世界がうらやむリゾート地なのだと思います」
「軽井沢書店」、「軽井沢コモングラウンズ」に続き、駅での新しい過ごし方を提案した「軽井沢T-SITE」。次なるプロジェクトにも期待が高まります。
シェアラウンジと「スターバックス コーヒー」、温浴施設からなるF棟のほか、ホテルや飲食店、150台収容の駐車場などがある。
軽井沢T-SITE長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢字中谷地1178−1293
営業時間:8時~22時(店舗により営業時間・定休日が異なります。詳細は各店舗情報にて)
URL:
https://store.tsite.jp/karuizawa/(次回に続く。
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