〔特集〕絶景と美食、非日常へと誘う 日本を旅する感動列車 世界でも類を見ない多様さと、ホスピタリティが息づいている日本の観光列車。家庭画報本誌では、乗車して初めて出合える「絶景・美食・おもてなし」を兼ね備えた列車を敬意とともに「感動列車」と命名。まだ見ぬ日本の美しさを再発見する旅へ鉄道写真家・櫻井 寛さんの解説とともにご案内します。
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移動レストランで忘れられない味に出合う
美食列車の秘密
名だたるシェフが手がける料理を、移りゆく窓の景色とともに楽しめる “美食列車”。沿線の食材をふんだんに用いた、その土地ならではの美味に出合えるのも魅力の一つです。車内でできたてのおいしさを届ける秘密は、シェフと列車の二人三脚の努力の結晶です。
絶景を駆け抜け東急のクルーズトレイン「ザ・ロイヤルエクスプレス」。格調高きロイヤルブルーの列車が横浜駅を起点に東海道をはじめ、全国各地を周遊する。写真は伊豆半島の相模灘沿い、川奈〜富戸(ふと)間を走行中の列車。写真/櫻井 寛
沿線の人気店が乗車するグルメなクルーズトレイン
THE ROYAL EXPRESS
[東海道エリア]
古今東西の意匠が融合した空間で、車窓を移ろう景色を眺めながら一期一会の美味を味わう列車の旅はまさに非日常。心地よい振動とともに食後の余韻が続く。
櫻井memoロイヤルブルーも美しい8両編成の豪華クルーズトレイン。全車両のインテリアが異なるのも水戸岡鋭治さんのデザインならでは。音旅演出家・ヴァイオリニスト大迫淳英さんによる生演奏は極上のひととき。耳に残るその旋律は列車を降りた後も幸福な気持ちに。
「ザ・ロイヤルエクスプレス」は、昼の時間を列車で楽しみ、夜は宿でゆっくりと過ごすスタイルのクルーズトレイン。
横浜駅を出発して東海道を走るのがメインルートで、車窓に映る相模湾、駿河湾、そして富士山などの絶景と、ここでしか味わえないランチも評判です。沿線の名店のシェフ自らが乗り込んで、一両まるごとがキッチンの車内で丁寧に仕上げます。
例えば静岡へ向かうひとときは、伊豆高原のフレンチレストラン「エルマイヨン」の稲元 亘シェフによる端正な料理が供されます。
稲元 亘さん(いなもと・わたる)伊豆の食材を用い、フレンチの伝統をベースに、油脂を控えてライトに仕立てるのが信条。揺れる車内でいかに美しく盛りつけるかに毎回苦労しています、と笑う。
自家菜園で育てた野菜やハーブを使って軽やかに仕立てた前菜からデザートまでの5皿は「体に優しく、最後までおいしく食べられると喜んでいただいています」と稲元シェフ。
シェフ自らが作りたてをおもてなし静岡・伊豆高原の人気フレンチ「エルマイヨン」稲元シェフによる前菜、ホワイトアスパガラスのサラダ仕立て。ソースに忍ばせた伊豆味噌が風味のアクセントに。
また、岐阜へ向かう車中では浜松のうなぎ料理店「うな正」2代目伊藤正樹さんによる、幻のうなぎと称えられる「共水うなぎ」を堪能します。
伊藤正樹さん(いとう・まさき)希少な「共水うなぎ」の中でも、この列車のため特別身の厚いものをセレクト。試行錯誤を重ね、車内の限られた熱源で焼いたとは思えないでき栄えに到達したそう。
ご自身も鉄道好きという伊藤さんは、「大井川の河口で育つうなぎを大井川の上を通りながら味わっていただけることに私も感動しています」と語ります。
「うな正」の料理より。焼きだけでなく蒸しも取り入れるという「うな重」。
表面はパリッと中はふっくらと焼き上げた「白焼き」は、期待以上との評判の一品。浜納豆と肝のソースが味わい変化のポイント。ほか、うなぎ料理は前菜として「うなぎ兜煮凝り 三河赤味噌仕立て」も味わえる。
ライブ感溢れる美味列車。リピーターが多いことからもわかるように、尽きせぬ魅力ある旅です。
紺碧の海を思わせる煌めきを帯びたロイヤルブルーの列車。エレガントなその姿は、この旅が特別なものであることを物語る。
THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤルエクスプレス)
東海道クルーズトレイン●運行日11月~12月。
●旅行代金1泊2日33万円~、3泊4日99万円~(旅行日程に明示した全行程の鉄道の運賃・料金、列車内での食事・飲料代金、列車内サービス、宿泊施設における宿泊料金〈夕・朝食代含む〉および税・サービス料、専用車の料金、荷物託送代金、観光にかかわる料金〈一部を除く〉を含む)。
11月~12月運行予定の「東海道クルーズトレイン」は2026年6月4日から申し込み受け付け中。詳細情報はツアーデスクまたは公式ウェブサイトにて確認。
●お問い合わせTHE ROYAL EXPRESS ツアーデスク
TEL:03(6455)0644(10時~17時 火曜・水曜 ・日曜・祝日および年末年始定休)
URL:
https://www.the-royalexpress.jp/
(次回に続く。
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