〔特集〕絶景と美食、非日常へと誘う 日本を旅する感動列車 世界でも類を見ない多様さと、ホスピタリティが息づいている日本の観光列車。家庭画報本誌では、乗車して初めて出合える「絶景・美食・おもてなし」を兼ね備えた列車を敬意とともに「感動列車」と命名。まだ見ぬ日本の美しさを再発見する旅へ鉄道写真家・櫻井 寛さんの解説とともにご案内します。
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日本は世界一の感動列車大国だ ── 櫻井 寛(鉄道写真家)
鉄道各社が次々と世に送り出す趣向を凝らした列車たち。その特徴は「乗ることそのもの」が目的となり感動体験ができること。年々進化する感動列車たる最旬の条件について、鉄道をこよなく愛する写真家に伺いました。
櫻井 寛さん(さくらい・かん)1954年長野県生まれ。1994年『鉄道世界夢紀行』で交通図書賞受賞。世界文化社写真部出身で日本を代表する鉄道写真家の櫻井さんがこれまで取材・撮影した国は95か国、渡航回数は250回以上。著書は世界文化社刊の『列車で行こう!JR+私鉄 観光列車大図鑑』など現在115冊。『マツコの知らない世界』(TBS)などテレビ出演も数多い。日本写真家協会および日本旅行作家協会会員。東京交通短期大学客員教授。
大人気の「伊予灘ものがたり」は、一日に4便運行される。伊予灘のサンセットを観賞できるのは「道後編」。おすすめの車両は3号車「陽華(はるか)の章(しょう)」のグリーン個室「Fiore Suite(フィオーレスイート)」。2~8名での貸し切り利用も可能。(写真は伊予上灘~下灘間にて)
乗る人を笑顔にする一生ものの感動体験
私はこれまで世界95か国の鉄道を取材してまいりました。ヨーロッパのオリエント急行、スイスの氷河特急、南アフリカのブルートレイン、マレー半島のE&Oなど、各国を代表する人気列車にも何度も乗車しています。
その経験から宣言できるのは、日本は世界一の観光列車大国であることです。何と、150を超える観光列車が走っているのです。観光立国として有名なスイスは世界一鉄道が発達している国ですが、そのスイスでさえ観光に特化している列車は20ほどでしょう。
かように日本では、北は北海道から南は九州まで多種多彩な観光列車が走っているわけですが、観光列車と一般の列車の違いは何でしょうか?
デザイン、インテリア、座席、食事、アテンダントさんの有無など、いくつかの違いが挙げられますが、最大の違いは、お客様が笑顔か、否かだと思います。その笑顔も、終着駅でいよいよ下車する際には、感極まって号泣されるお客様もいらっしゃるほど。まさに「感動列車」なのです。
「この列車に乗って本当によかった」「またぜひ乗りたい」という一生ものの心に響く体験ができる「感動列車」の旅をおすすめします。
それでは、出発進行!
櫻井さんおすすめ!
感動列車 その1



上写真3枚は、南国高知の自然や食を楽しむ「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」。
愛媛の穏やかな景色と食事を堪能する「伊予灘ものがたり」。


上写真2枚は、香川と徳島を結び渓谷美を満喫する「四国まんなか千年ものがたり」(後の記事でご紹介)。以上の写真は、リピーター続出の「ものがたり列車」3部作。

上写真2枚は、九州各地を楽しむ「36ぷらす3」(後の記事でご紹介)。下の写真は、かつての名列車「つばめ」へのオマージュである隠れツバメ。デザイナー水戸岡鋭治さんならではの遊び心を列車内で探すのも実に楽しい。