〔特集〕新緑を楽しむ 初夏の絶景旅 新緑が眩しく、一年で最も美しい季節。この時期に訪れるにふさわしい自然に恵まれたエリアへ誘います。その土地の自然そのものを目的地とする「グリーンツーリズム」、新旧の芸術や建築、それらがもたらす地域活性化の足跡を辿る「アート・建築ツーリズム」、そして、大自然の中での体験に重きを置く「アドベンチャーツーリズム」――。自然の営みに深く没入し、体験を軸とする新しい旅のスタイルを紹介します。
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グリーン、アート・建築、体験・冒険型...... これが新しい旅のスタイル。
今、新しい旅のスタイルが広がっています。その共通項は、単に景勝地を回る観光ではなく、その土地ならではの文化に深く触れる没入型であること。
都心を離れ、自然豊かな農山魚村に滞在し、その土地の自然や文化を体感する「グリーンツーリズム」、全国各地で行われるようになったサイトスペシフィックな芸術祭に端を発する「アートツーリズム」や、新旧の建築を観光資源として街おこしをしようとする動きに乗じた「建築ツーリズム」、富裕層の間では世界的な潮流ともいわれる、大自然を生かした体験・冒険型の「アドベンチャーツーリズム」など ──。
夫婦で、親子で、友人同士で、あるいはお一人で。新緑が美しい行楽の季節。自然を満喫できる、気持ちのいい癒やしの絶景旅へご案内いたします。
大自然に没入する
体験・冒険型の旅(アドベンチャーツーリズム)へ
自然の中でアウトドアや文化体験を愉しむ “アドベンチャーツーリズム”。最近、グローバルな視点を持つリゾートを中心に、日本の魅力により深く触れることができる新しいアクティビティが充実し、世界的にも注目を集めています。
ファームライフ ── 小岩井農場
宮沢賢治が愛した小岩井農場へ岩手県を代表する観光地、小岩井農場は、宮沢賢治が詩に読んだ当時の風景が今に残る貴重な場所。2026年4月に新たにリゾートもオープンし、ファームステイの理想郷として話題を呼んでいる。写真/SYOHO IMAI/SEBUN PHOTO /amanaimages
小岩井農場にできた東北の新拠点
Azuma Farm Koiwai(岩手・雫石)
もとは一面の荒れ地であった大地に人力で森や牧草地を作り、135年の歴史を育んだ小岩井農場。その牧草地の一角に「Azuma Farm Koiwai」が誕生しました。
小岩井農場産の赤松の丸柱が印象的なファサード。リゾートは、オールインクルーシブで夕朝食、一部を除くアルコールも含め、好きなだけ岩手の恵みを味わうことができる。
世界的ラグジュアリーリゾート「アマン」をはじめ、多くのラグジュアリーリゾートを手がけてきたエイドリアン・ゼッカ氏が2021年に創設した旅館ブランドAzumiの流れを汲む新ブランドとJR東日本が手がけるリゾートで、テーマは「A Down To Earth Farm Stay(大地を感じるファームステイ)」。“A Down To Earth” の本来の意味である、“地に足のついた” ライフスタイルを体験できる、自然と人の営みが調和した豊かな時間を過ごせる場所です。
24室ある客室は、22室のフォレストヴィラ(65平方メートル)と2室のガーデンヴィラ(80平方メートル、テラス付き)の2タイプ。
たとえば、食は総料理長・小山良孝氏が考える「土産適法」という考えに基づき、岩手の食材を最適な調理法で提供。
メインダイニングの屋根の構造は小岩井農場に残る重要文化財からヒントを得たシザートラス型になっている。
シェフ自らが生産地や生産者を訪ねて探してきた山海の素材の一つには、これまで小岩井農場でしか味わえなかった、賞味期限が5日間の牛乳も含まれます。
朝食は卵料理やスープ、オーブン料理がコース仕立てで供され、パンも自家製で用意されている。洋食を基本に、和朝食も選べる。
夕食のスタートは、前菜のワゴンサービスから始まる。三陸産の帆立や生ハム、パテ、県産の野菜を使ったメニューが日替わりで登場し、好きなものを好きなだけ盛りつけてもらうことができる。
夕食のメインの一つには、ダイナミックな岩手県産の短角牛を炭と薪で焼いたLボーンステーキを用意。
地域一帯となって成長していきたいという思いから、岩手の魅力を知ることができるアクティビティが充実。南部鉄器や蒔絵などの伝統文化を知るものなど、幅広く用意されています。
ホテルのアクティビティの一つ乗馬体験。岩手山を望む大自然の中で乗馬をしながら森林浴が楽しめる体験も可能に。
小岩井農場産の木に包まれて ──
森に育まれた自然を感じるリトリート
リゾートに点在する建物は内外装に木材を生かした温かみのある佇まいが印象的。メインダイニングのエントランスに聳え立つ樹齢約100年の赤松の柱と各棟の天井で美しい木目を見せる杉は、すべて小岩井農場産を使用しています。
また、ダイニングやラウンジの土壁は小岩井農場の牧草が混ぜ込まれ、左官職人が完成。ラグやクッションのファブリックも小岩井農場の羊毛を用いるなど、サステナブルなアプローチが取り入れられています。それは、このリゾートが代々守られてきた山や森林を次世代へと継承することを使命としているから。
随所にあしらわれた、同じ思いで岩手の自然を愛し、農業に身を捧げた同郷の作家・宮沢賢治へのオマージュとなるデザインを探すのも滞在中の楽しみです。
木をふんだんに使ったプライベートサウナ3棟のプライベートサウナは、2時間の貸切で利用できる。京都の中川木工芸製作による風呂桶は香りもよい。現在は温泉ではないが、年内には温泉が提供される予定。
Azuma Farm Koiwai盛岡駅から車で25分、いわて花巻空港からは車で約1時間の距離にある。Azuma Farm Koiwaiと盛岡駅の間には無料シャトルバスも運行。
住所:岩手県岩手郡雫石町丸谷地68-77
TEL:050-4561-5182
宿泊料:1室2名利用で、1泊1名11万7700円〜(夕朝食、一部を除く飲料を含む。サービス料込み)。
URL:
https://azumafarms.com/ja/(次回に続く。
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