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「白夜祭」の生みの親、芸術総監督ワレリー・ゲルギエフに特別インタビュー

2019.12.25

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美しき「白夜祭」への招待 第2回(全3回) ロシアが誇る芸術と文化の都、サンクトペテルブルクでは、毎年白夜の時期の5月から7月、200近くのバレエやオペラ、コンサートを上演する「白夜祭」が開催。歴史豊かな美しい街が、夜通し熱狂と感動で包まれます。前回の記事はこちら>>

この人なくして「白夜祭」の幕は上がらない――
芸術総監督 ワレリー・ゲルギエフ


芸術総監督 ワレリー・ゲルギエフ

ワレリー・ゲルギエフ
1953年モスクワ生まれ。レニングラード音楽院を経て、35歳の若さでキーロフ劇場の芸術監督に就任。1996年からはマリインスキー歌劇場の芸術総監督と首席指揮者、総裁を兼任している。日本との親交も深く、来日公演も多い。

「常に最高峰のステージであるために、力の限りを尽くすのです」


鋭い眼差しに宿るのは、音楽に懸ける尽きない情熱。常に広いビジョンと大きな夢を持ち、実現に向けてのアクションや尽力を惜しまないのが、現代最高峰の指揮者といわれるワレリー・ゲルギエフです。

サンクトペテルブルクを拠点とするマリインスキー歌劇場が、彼を芸術総監督に迎えてから瞬く間に世界トップクラスのカンパニーとなりえたのも、音楽界で話題を集めた出来事でした。

マリインスキー劇場Ⅰのメインホール

マリインスキー劇場Ⅰのメインホール。起源は18世紀後半に女帝エカテリーナ2世の勅令により創設された帝室劇場で、ロシアが誇る作曲家チャイコフスキーが振付家プティパとともに創りあげた『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』は、ここで初演されたといわれる。

夏至の時期が最も美しいといわれるこの地で、1993年に舞台芸術の祭典「白夜祭」を立ち上げたのも、ゲルギエフ。

「夜中まで明るく、街がひときわ美しさを増し、世界中から多くの人々が訪れるこの季節に、ぜひ、ロシアが誇る芸術文化を堪能してもらいたい。そして若い音楽家たちに活躍の場を提供し、共演を機に音楽家同士の出会いも重ねてもらいたい、そんな思いから白夜祭をスタートさせたのです」

このフェスティバルは、クラシック音楽から現代音楽まで幅広いジャンルのコンサート、オペラ、バレエに至るまで、一つ一つの公演のクオリティが高く、世界トップクラスの歌手や演奏家が多数出演。その舞台を観に、世界中から人々が集まります。

「文化や芸術には、人を結び付ける力があると感じます」(ゲルギエフ)

もとより芸術都市であるサンクトペテルブルクですが、この時期は特に、午前中は美術館へ行き、マチネでオペラを観て、夜はバレエを堪能するといった芸術三昧が叶います。

「毎年、日本からも多くのお客さまがいらっしゃいます。日本人の観客は非常に洗練された感覚を持っていて、熱心。辻井伸行氏のように、繊細な感性と素晴らしい才能を持った日本人の音楽家にも数多く出会いました。今後も芸術を介して、両国が交流をする機会が増えることを願っています」

創設当時(18世紀後半)のマリインスキー劇場

創設当時(18世紀後半)のマリインスキー劇場。

現在のマリインスキー劇場Ⅰ

現在のマリインスキー劇場Ⅰ。ロシアでは政治的な理由で芸術文化活動が抑圧された時期があったが、芸術を尊ぶ心を持った人々が劇場に集い、歴史を繋いできた。

マリインスキー劇場Ⅰのボールルーム

マリインスキー劇場Ⅰのボールルーム。豪奢なシャンデリアが飾られ、創建当時の趣を今に伝える。
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