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2019年春 パリで行くべきアートスポットは? コルビュジエほか「芸術家のアトリエ」が続々

3月の都通信
アートに触れる

コルビジュエとアトリエ

都(MIYAKO)通信 今世界の都では何がHOTなの――?! 毎週木曜&金曜日は、東京・京都・金沢・パリ・NY・ハワイの6都市から、現地特派員が最旬ニュースをお届けします。木曜・金曜更新。都通信記事一覧へ>>

パリを舞台に活躍したアーティストのアトリエへ

(パリ特派員:大島 泉)
様々な国のアーティストの展覧会が各国で開かれる、グローバルな時代ですが、その地でしか見られないものといえば、アーティストのクリエーションの場となった、アトリエでしょう。

芸術の都パリには、画家、作家、彫刻家、建築家の活動の場を垣間見られる、アトリエやミュージアムがあります。

その中から、比較的最近公開されたもの、修復して見事に復元されたものを選んで、3か所ご紹介します。

上の写真は、アトリエでのル・コルビュジエ。 © FLC-ADAGP (撮影者不明)

ル・コルビュジエが30年暮らしたアトリエ

コルビジュエアパルトマン外観

モダンなファサード。 © FLC-ADAGP – ANTOINE MERCUSOT

まずは、20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエが、1934年から亡くなる1965年まで、実に30年以上暮らした、アトリエ兼アパルトマンです。

パリの西の端、ブーローニュの森近くに、スチールとガラスのモダンなファサードの、9階建ての集合住宅を設計したル・コルビュジエは、最上階と屋上を自宅兼アトリエとしました。

これまでも、週1度だけ見学することができましたが、2016年にユネスコ世界遺産に登録された世界中のル・コルビュジエの建築作品群の中にここも入ったことを契機に、同年からの大修復工事を経て、2018年に、家具などもできるだけ元どおりに整えて新たに一般公開されました。

建物は、現在も集合住宅として使用されている

コルビジュエ アトリエ

隣の建物の外壁がむき出しのアトリエ。 © FLC-ADAGP – Olivier Martin-Gambier

見学には、建物入り口の呼び鈴を押し、住民の邪魔にならないようにエレベーターは使わず、フランス式7階(日本の8階)まで、階段で上ります。上り切ると、東西に大きなガラス窓のある明るい240平方メートルのアトリエ兼アパルトマンが。巨匠ル・コルビュジエのエッセンスが詰まった空間を堪能します。

いよいよアトリエへ

画家としても活動していたル・コルビュジエのアトリエは、直射日光が入らないようにガラスブロック越しのやわらかい光が差し込んでいます。壁はそのまま、隣接する石造りの建物の外壁という作りです。

コルビジュエ 居住空間

寝室には高いベッド、左に二つのバスルーム。 © FLC-ADAGP – ANTOINE MERCUSOT

住宅部分とアトリエは巨大な回転扉で区切られ、アパルトマンの大きなバルコニーからは、パリの西の郊外が見渡せます。寝室には、本人用と夫人用の2つのバスルームがあったり、高い位置に備え付けられたベッドから窓の外の景色を楽しめたり、と様々な工夫が凝らされています。

キッチン。 © FLC-ADAGP – ANTOINE MERCUSOT

台所も、当時としては最新式のシステムキッチンです。

彩色修飾

独特の多彩色のステンドグラス。

ダイニングの壁にはル・コルビュジエ独特のポリクロミー(多彩色装飾)が施され、ディテールまで彼らしさが宿っています。

屋上庭園も見もの

ルーフトップ コルビジュエ

屋上庭園。 © FLC-ADAGP – ANTOINE MERCUSOT

当時大変珍しかったのが、屋上庭園です。螺旋階段を上ったところに、ル・コルビュジエの母親のパリ滞在のためにと作った客室と、絶景の屋上庭園があります。

近代建築の父が暮らしたアパルトマンは、今でもモダンそのもの。パリには他にも、ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸、郊外のポワシーのサヴォワ邸が、見学できるル・コルビュジエ作品群として知られていますが、本人が暮らしたこの建物やアトリエからは、哲学や生き方が特に強く感じられるはず。

アトリエの見学と、ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸の見学がセットになったチケットもあります。

Le Corbusier L’appartement-atelier

24, rue Nungesser-et-Coli 75016 Paris
電話 +33 (0)1 42 88 75 72
入館料 10€ (ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸と共通の入場券15€)
開館時間
14時〜18時(月曜、火曜、金曜)、
10時〜13時と13時30分〜18時(土曜)
休館日 水曜、木曜、日曜
展覧会サイト(ル・コルビュジエ財団のページ)

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