麗しの宮殿ホテルに魅せられて インド 至高の旅へ 第5回(全13回) 世界中のラグジュアリーな旅を経験し、本物を知る人たちが行き着くのがインドの地。偉大なる王、マハラジャたちが贅を尽くした宮殿ホテルで、これまでにない滞在を堪能できるからです。その絢爛たるインドと縁が深い、ジュエリーデザイナーの松下聖子さんにご案内いただきました。

インドで巡る圧巻の世界遺産

シンメトリーの美と、総大理石の外壁や棺を彩る宝石の象嵌細工が見事な「タージ・マハル」。
16世紀から約300年にわたり繁栄を極めたムガル帝国。17世紀に、第5代皇帝シャー・ジャハーンが亡き妃、ムムターズ・マハルへ捧げたアーグラの「タージ・マハル」は白亜の霊廟として知られ、世界遺産にも登録されています。22年余の年月と約2万人の職人を投じて完成させた愛情の証。中では、仲睦まじいことで知られた2人の棺を見ることができます。
デリー、アーグラ、ジャイプルの3都市を結ぶルートは、世界遺産が数多く点在する、インド観光のゴールデントライアングル。タージ・マハルと並ぶ、王朝の栄華を伝える名作をご紹介します。

デリー南部の「クトゥブ・ミナール」は、インド最初のイスラム王朝(奴隷王朝)を興したアイバクが12世紀後半に建設したヒンドゥー教に対する勝利の記念塔。インド最古かつ約72.5メートルという世界一の高さを誇る石造ミナレット(尖塔)です。赤砂岩と白大理石を使用した、ヒンドゥーとイスラムの建築様式が融合したユニークな造形で、上に行くほど細くなる円錐形が特徴。かつては上へ登れたようです。
周辺には、アイバクによって破壊されたヒンドゥー教寺院の建材を再利用した回廊やモスクがある。

5層からなる塔の外観には、コーランの章句や美しい装飾が刻まれています。

ジャイプルで最も人気の世界遺産といえば「風の宮殿(ハワー・マハル)」。1799年に、宮廷の女性たちが外を練り歩く祭りのパレードを眺める隠れ家として造られました。ピンクシティの名にふさわしいピンク色の砂岩製で、ムガル様式とラージプート様式が交錯する建築は、堅牢に見えて壁のように薄いことで有名です。約953個の風通しのよい窓が設けられていることから、「風の宮殿」と呼ばれるようになりました。
(次回へ続く。
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