祝・ユネスコ世界遺産登録10周年 古代ローマ時代から続くぶどう栽培の地、フランス・シャンパーニュ。瓶内二次発酵、長期熟成により造られる発泡性のワインは、王侯貴族に愛され、今も世界を魅了し続けています。2015年のユネスコ世界遺産登録により、自然と人の営みが生み出す無二の文化の価値が、あらためて世界に証明されました。個性的な造り手を訪ねながら、その魅力を探ります。・
前回の記事はこちら→ アール・ヌーヴォーが息づく、自然と芸術の高雅な融合
Perrier-Jouët(ペリエ ジュエ)
1811年に、若き夫妻ピエール=ニコラ・ペリエとローズ=アデライド・ジュエの結婚から誕生したこのメゾンは、創業当初から自然と芸術への深い敬意を礎としてきました。植物を愛したローズ=アデライドの庭には四季折々の花々が咲き、彼女の精神は現在もシャンパーニュ造りの根幹に息づいています。1902年には、アール・ヌーヴォーの巨匠エミール・ガレが描いた「ジャパニーズ・アネモネ(秋明菊)」がボトルを飾り、白い花弁に光と生命を宿すこのデザインは、メゾンを象徴する「ペリエ ジュエ ベル エポック」のボトルへと受け継がれています。
専属シェフと醸造家が創り出す至高のペアリング。サフラン香るムール貝のクリームを添えた小平目のローストを「ペリエ ジュエ ベル エポック 2016(Perrier-Jouët Belle Époque 2016)」とともに。
畑はクラマン、アヴィーズ、ル・メニル-シュル-オジェといったシャルドネの名高いグラン・クリュに広がり、白亜質の大地がもたらす透明感とミネラルが、このメゾンならではの“光を感じる味わい”を形作ります。
そのエレガンスを端正に表現するのが「ブラン・ド・ブラン」。シャルドネ100%によるこのキュヴェは、アカシアや忍冬(すいかずら)の花の香りが軽やかに広がり、口に含むと柑橘の明るさと白亜のミネラルが溶け合います。フレッシュさと絹のようななめらかさを併せ持つ一杯です。一方の「ペリエ ジュエ ベル エポック」は、黄金にわずかな琥珀を帯びたワインから白桃やグレープフルーツ、エルダーベリーの香りが立ち上り、花、果実、スパイスが折り重なる深い調和をもたらします。
パースニップのピュレ、海藻、ヘーゼルナッツをのせた柑橘香るすずきのカルパッチョに、シャルドネ100%による「ブラン・ド・ブラン(Blanc de Blancs)」が優雅に寄り添う。その精緻な酸と透明感が食材を引き立て、完成度を高めている。
このスタイルを導くのが、2020年にメゾン初の女性最高醸造責任者に就任したセヴリーヌ・フレルソンさん。「自然の声を聴くことが、ワインを創る第一歩」と語る彼女は、土壌からグラスへという理念のもと、サステナブルな栽培と緻密なブレンドを通じて、ペリエ ジュエの“花のように優雅な世界”を進化させています。
2020年、メゾン初の女性最高醸造責任者になったセヴリーヌ・フレルソンさん。
「メゾン ベル エポック」には、訪れる人を特別な時間へ誘う体験が揃います。完全予約制のガストロノミック体験では、ランチとディナーで出される全5品のコースに、メゾンのシャンパーニュをペアリング。
「メゾン ベル エポック」のダイニングルームを彩るのは、金箔を施したコルドバの伝統工芸の革装飾やヴェネツィアングラスのシャンデリア。試飲や食事は予約制。
より気軽に楽しみたい方には、シャンパーニュ・バー「セリエ ベル エポック」がおすすめです。シャンパーニュと軽食を味わえる洗練されたバーで、軽やかな泡とともに心が弾むひとときを過ごせます。記念やギフトを探すなら、26 Avenue de Champagne のブティックへ。名入れや特製ボックスのカスタマイズなどのパーソナルサービスも充実し、美しいパッケージや限定アイテムが並びます。
バー「セリエ ベル エポック」では、泡と軽やかな一皿を楽しめる。冬季は変則営業となるので公式サイトで要確認。
エペルネに佇むメゾン ベル エポックを訪れれば、ガレやマジョレルの家具、ステンドグラスの光、そしてアートと自然が融け合う静謐な空気に包まれ、メゾンの世界観を全身で体感することができます。
住所:11 Avenue de Champagne, 51200 Épernay
TEL :+33 (0)3 26 53 38 00
飲食・試飲・購入・見学可
https://www.perrier-jouet.comお問い合わせ
ペルノ・リカール・ジャパン
TEL:03-5802-2671
セヴリーヌ・フレルソンさんより日本の読者へメッセージ
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