この度のミャンマー中部で発生した大地震により被災されたかたがたに、心よりお見舞い申し上げます。
ルボンボン優子さんと懐かしく、美しい古都へ「タイ・チェンマイ」工芸と美味を訪ねて 第1回 バンコクから北へ、飛行機で1時間余。「北方のバラ」とも呼ばれるチェンマイは13世紀末に興ったランナー王国の首都として栄えた古都です。ミャンマーやラオスと国境を長く接し、中国にも近いため、さまざまな文化が流入し、独自の工芸や食文化を生み出しました。
2024年のバンコクに続き、ルボンボン優子さんとともに、チェンマイの魅力を探る旅に出ました。
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ルボンボン優子さんと懐かしく、美しい古都へ
「タイ・チェンマイ」工芸と美味を訪ねて
標高1080メートルの山頂の寺院からチェンマイの街を見晴るかす標高1080メートルの山頂の寺院からチェンマイの街を見晴るかす市街から西へ15キロ、ステープ山の山頂に建つワット・プラタート・ドイ・ステープは、1383年に建立された寺院。両側をナーガ(蛇神)に守られた306段の階段を上ると、高さ22メートル、黄金色に輝く仏塔が姿を現す。特に未年生まれの人にご利益があるとされる。
人々の暮らしのよりどころ仏教寺院が街中に点在する
最高位の寺格を持つ王室寺院ワット・プラシンランナー王朝第5代パーユー王により1345年に建立された、旧市街で最大の寺院。礼拝堂にはチェンマイの守護仏であるプラシン仏が安置されている。高さ50メートルの金色に輝く仏塔、堂内一面に施された壁画も見どころ。特に辰年生まれの人にご利益があるとされる。
旧市街からひと足延ばして里山の風景に出合う
黄金に色づいた稲穂が揺れるバンコンカンの棚田チェンマイ市街から南西に車を2時間30分ほど走らせると、タイの屋根とも称されるドイ・インタノン国立公園内、メーチャームの村にある美しい棚田の風景に出合える。周辺では森林、滝など、タイの美しい自然と触れ合える。
多様な民族が交錯するチェンマイの文化と工芸を訪ねて

旧市街にある「ラチャマンカ ホテル」のライブラリーにて、親交があるホテルオーナー、ルー氏とともに。チーク材の書棚、天井に煌めくシャンデリア、東洋と西洋が融合した空間に、ルー氏の美意識が充溢している。
オーナーの美意識に満ちたラチャマンカ ホテルのライブラリーがチェンマイで一番好きな場所です──ルボンボン優子
ルボンボン優子さん LeBonBon Yukoヨーロッパやアジアから輸入するインテリアアイテムやテーブルウェアを扱うセレクトブランド「ルボンボン」オーナー。現在、タイ在住。ホームデコレーションや食卓など、タイと日本の暮らしを発信するインスタグラム(
@lebonbonyuko)も人気を集めている。
ラチャマンカ ホテル
Rachamankha Hotel

客室棟の中庭の一角にあるラウンジ。太いチーク材でできた赤い漆塗りの柱の配置は、チェンマイの寺院建築から着想を得たもの。宿泊客は自由に利用できる。
ランナー様式×シノワズリ。旧市街にあるブティックホテル
かつては城壁がそびえ立ち、今でも四方を堀に囲まれた姿に昔のチェンマイの面影を残す旧市街。ルボンボン優子さんのお気に入り「ラチャマンカ ホテル」は、チェンマイ最大の王室寺院であるワット・プラシンの裏手、路地を進んだ一角に2004年にオープンしました。屋根は市内の寺にも多く見られるランナー様式、中庭を取り囲むような建物の配置は中国の伝統的様式を取り入れ、外の喧騒から隔絶された、静かで穏やかな時間が流れます。
レストランの中庭に面して飾られた、ブルー&ホワイトの器のコレクション。
幼少期から両親と世界各国を旅したオーナーのルー氏。その優れた審美眼で選ばれた家具、壺、石像などが、ホテルのいたるところに配されています。
「洋の東西、新旧を問わず、美しいものをルールなしに自由にミックスして一つの世界観を作り上げる彼の感性が素晴らしく、その美意識に強く共感し、お慕いしています」と優子さん。
別棟のレストランでは、充実したタイ料理に加え、西洋料理も用意されています。朝の爽やかな陽光の中、パティオでゆっくりといただく朝食も格別です。サービスをしてくれるのは、ルー氏が家族と呼び、愛を持って大切に育てているタイの少数民族出身のスタッフたち。その慎ましやかでありながら心地よいサービスも魅力です。
メインダイニングでランチを楽しむ優子さん。ランタンは、寺院にある竹と紙でできた提灯から発想を得て、ルー氏がデザインしたもの。

タイ料理のメニューから、スパイシーなコリアンダーのサラダ220バーツと、ラム肉を詰めたロティ200バーツ。カレー味の麺料理、カオソーイもおすすめ。

ホテルの奥まったところには、落ち着いた雰囲気のプールがある。ここにも静かな時間が流れ、ときおり鳥の鳴き声が聞こえる。向こうに見える建物はスパ棟。

ホテルのエントランス。シンボルマークの幕が掛けられている。奥の突き当りを左に進むとレセプションがあり、中庭、客室へと続く。
6 Rachamankha 9, Phra Singh, Muang Chiang Mai
TEL:+66-(0)53-904-111
HPからのオンライン予約の場合、1泊1室9446バーツ~(朝食込み)全23室
(次回へ続く。)
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