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品種を選べば東京でも栽培できる! 清楚な花も魅力的な「リンゴ」を植えるなら?

2023.04.02

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

リンゴ


リンゴ
観光ガーデンで見かけたヒメリンゴ。リンゴはどの種類も一重のかわいらしい花がたくさん咲き、実だけでなく春の華やかな樹姿も人気です。

■属科・タイプ:バラ科の落葉高木
■花期:4月

一重の清楚な花の愛らしさに気持ちが安らぎます


さまざまなサトザクラが咲きだす頃に、一重ですっきりしたかわいらしい花を咲かせるのがリンゴです。リンゴの産地といえば、東北地方や長野県など冷涼な気候のエリアなので、私が暮らす温暖なエリアでの栽培は難しいと思ってきました。

ところが果樹がご専門の先生に、品種を選べば東京でも栽培できると教えていただいて以来、私の暮らすエリアでもリンゴの花が咲いていることに気がつきました。

いちばん多く見かけるのはヒメリンゴで、これは観賞用のリンゴです。花後に小さな実がなりますが、生食には向かず、ジャムなどに加工して食べます。‘アルプス乙女’で知られるミニリンゴも見かけます。

ご近所には、‘アルプス乙女’をエスパリエ仕立てにしているお宅があります。エスパリエ仕立ては欧米でよく利用される方法で、枝を地面と水平に伸びるように誘引するもので、樹高や奥行きを抑えて育てることができます。本来は実の収穫をしやすくするための仕立てですが、個性的でとてもしゃれた景色が楽しめます。

前述の先生によると、温暖地で本格的な大きなリンゴを栽培するなら、‘ぐんま名月’がおすすめで、着実に実をつけさせるためにはそばに受粉樹として異なる品種で同じ時期に花が咲くものを植えておくとよいそうです。

リンゴ
‘フジ’のエスパリエ仕立て。欧米ではよくある仕立てですが、日本ではそれほど一般的には行われてないようです。それだけにこの景色を見つけると新鮮で、写真を撮って友人に見せたくなります。

さて、ソメイヨシノが終わると、ヤエザクラやボタンザクラなどボリューム感のあるサクラをよく見かけるようになるせいか、リンゴの一重の花のかわいらしさがとても素朴に感じられます。ヒメリンゴやミニリンゴを含め、花はほぼ変わらず、濃いピンクの蕾が開花してくると白、または淡いピンクになります。その濃淡ピンク〜白が入り交じる様子がとても優しげで、リンゴの花を見ていると何だか気持ちが穏やかになる気がします。観光ガーデンでもリンゴを植えているところはけっこうあるので、ご近所で見つからない場合は足を延ばしてみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日当たりがよく、肥沃で水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施し、たっぷり水やりし、幼木の間は土壌が乾いたら水やりをするようにします。成木の場合は、水やりは雨まかせでかまいません。翌年以降は11月〜翌年2月に緩効性肥料を株元に施肥します。春から伸びた枝の頂芽が花芽になるので、剪定は冬の落葉期に行います。樹形を乱す枝や枯れた枝は切り落とし、込み合っている箇所は間引きます。また、実を収穫したい場合には、開花中に人口授粉をすると確実です。異なる品種の花の花粉を筆につけ、もう一方の品種の花の中心にすりつけます。人工授粉は雨の日は避けて行います。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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