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心に染み入る美しい景色。「ネモフィラ」の群生を見に、春の花散歩へ

2023.03.29

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ネモフィラ


ネモフィラ
ネモフィラといえば、この済んだブルー。‘インシグニスブルー’という園芸品種で、国営ひたち海浜公園でもこの品種を利用しているそうです。株張りがよく、花が大きいのが特長。

■属科・タイプ:ムラサキ科の一年草
■花期:3月下旬〜5月

■草丈:10〜20cm

絶景でなくても、心に染み入る美しいブルーです


ネモフィラといえば、ブルーの海のような絶景がすばらしい茨城県の「国営ひたち海浜公園」がよく知られています。2002年に1.5ヘクタールの土地にタネを直まきして咲かせたのが始まりで、現在では4.2ヘクタールに530万本が咲き誇るまでに広がったそうです。

ネモフィラはどちらかというと花壇の脇役だったため、スタート当初は旅行エージェントにブルーの花の絶景が楽しめるとアピールしても見向きもされなかったそうです。それが日本のみならず世界中から観光客が訪れるようになったのは、実際にネモフィラの景色を見て感動した人たちがそのすばらしさをSNSで発信してくれたおかげだそうです。

ネモフィラ
最近では各地の観光ガーデンでネモフィラのブルーの絶景が見られます。これは神奈川県平塚市の「神奈川県立花と緑のふれあいセンター 花菜(かな)ガーデン」の4月中旬の様子。

ネモフィラを群生させた景色には心を震わされる美しさがありますが、昔からネモフィラが大好きな私にとっては、たった1株が咲く様子もかわいらしくてたまりません。

北アメリカ原産で日本に渡来したのは大正時代の初めといわれ、青い花にちなんだルリカラクサという和名で広がりました。私が子どもの頃にはすでに花壇で咲いていて、ブルーの花色の美しさに魅了されると同時に、小さくて丸い花形がたまらなくいとおしく感じられました。以来、ネモフィラが気になり、他にも素敵な品種があることを知って庭で咲かせて楽しんでいました。

ブルーの花を咲かせるのは‘インシグニスブルー’という園芸品種で、他に白地の花弁の縁に濃いブルーのブロッチ(斑点)が入るネモフィラ・マクラータ、黒に近い紫色に白い縁取りが入る‘ペニーブラック’、白花で全体に細かい斑点が散る‘スノーストーム’などの品種があります。

いずれもとてもしゃれた花で、「ネモフィラはすごくセンスがいい」と思うのです。最近ではブルーの品種以外も散歩道で見かけることもしばしばです。絶景だけでなく、花壇を華やかにしてくれるひと株のネモフィラにもぜひ注目してみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

苗も出回りますが、タネからでも比較的容易に栽培できます。タネまきの適期は9月中旬〜11月中旬。寒冷地では4月〜5月にまきます。タネまき後、移植を嫌うので、スペースがあいていれば直まきするのがおすすめです。冬季は寒冷紗などマルチング資材でカバーして寒さ対策を施します。ポット育苗の場合は、翌年の2月に植えつけます。その際に根鉢をいじらないようにし、根を傷めないように気をつけます。日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えつけます。肥料分が多いと徒長して貧弱に育つので、他の植物が植わっている花壇であれば、元肥は施さなくてもかまいません。その後の追肥も必要ありません。終わった花がらを随時摘み取ると見栄えがよくなります。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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