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「ムスカリ」だけが咲く野趣のある景色。かわいらしい姿を見つけて

2023.03.02

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ムスカリ


ムスカリ
濃淡ブルーのムスカリが白いスイセンと一緒に咲いていました。見ているだけで爽やかな気持ちになる早春のワンシーンです。鮮やかな濃い青紫は、ムスカリの基本種のアルメニアカム。淡い水色は‘レディブルー’。

■属科・タイプ:キジカクシ科の秋植え球根
■花期:3月〜5月上旬

■草丈:10〜20cm

ムスカリのブルーが爽やかな春の景色を生み出します


鮮やかなブルー系の花色をもつムスカリは、早春から春の花壇の名脇役です。白や黄色のスイセンのそばにあれば、爽やかな雰囲気をさらに盛り上げ、赤やピンク、黄色などのチューリップのそばにあれば、どんな花色をもさらに引き立てる役割を担います。

けれど、私はムスカリだけが咲く野趣のある景色に、何より心惹かれます。草丈は高くても20cm程度ですが、その青の花色には十分主役を張れる美しさがあると感じています。

ムスカリは地中海沿岸、西アジアが原産で、小さなベル型の花が、ちょうどブドウを逆さにしたような形に房になってつくことからグレープヒアシンスという和名もあります。よく見られるのは、青紫のアルメニアカムですが、最近では花色のバリエーシヨンが豊富になり、淡い水色や、房の上下で花色が異なる2色咲き、また羽毛のような花房になる羽ムスカリなども出回ります。

ムスカリ

ムスカリ・アルメニアカムが大きな石の合間に群生していました。自然に増えて群生する姿に野趣を感じ、素敵なシーンだと感じました。

青花、もしくは白花しかないムスカリに淡いピンク花が登場したときにはかなり驚きましたが、新鮮な印象で、さらに他の花とのコーディネートの幅が広がるとうれしくなりました。

ムスカリは一度球根を植えつけると、そのまま植えっぱなしで何年も春に花が楽しめます。散歩道でも毎年同じ場所にムスカリが咲いていますが、球根が分球して増えるので、年々株が大きくなっていくのを見るとなんだか愛着がわいてきます。

ガーデンの美しくデザインされた花壇で咲くムスカリも素敵ですが、散歩道で出会うひと株のムスカリもとてもかわいらしく、今年もまたムスカリが咲いてくれたなぁとうれしい気持ちになります。これからチューリップなど春の花が咲き出し、散歩道の景色も華やかになるので、その前にムスカリが単独で咲くかわいらしいシーンも見ておいてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

球根の植えつけ適期は10月〜12月上旬。日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。他の花も咲く花壇であれば、元肥の必要はありません。養分の少ない痩せ地の場合は、植えつけ時に緩効性肥料を施します。植えつけの深さは球根3球分を目安とし、芽が出るほうを上に配置します。地植えの場合、水やりは雨まかせでかまいませんが、土壌の乾燥が激しいときにはたっぷり水やりします。

花が終わったら花がらを茎の根元から切り取り、葉は自然に枯れるまでそのままにしておきます。植えっぱなしで何年か咲かせると、秋の早いうちに葉が伸びてしまうことが多いので、その場合は早春の早いうちに葉を短く刈り込んでおくと花が咲いたときのバランスがよくなります。病害虫の心配も少なく、初心者でも容易に栽培できます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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