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和名は“雪解百合(ゆきげゆり)”。雪の中でも咲く小さな花「チオノドクサ」

2023.02.07

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

チオノドクサ


チオノドクサ
グラスの株元で美しく咲くチオノドクサを発見! 白からブルーへのグラデーションを描く花弁がとてもきれい。

■属科・タイプ:キジカクシ科の秋植え球根
■花期:2月〜4月中旬

■草丈:10〜15cm

寒さに強く、雪の中でも花を咲かせます


チオノドクサという花名を聞いて、チオノド草という和名と勘違いしたのは私だけではないと思います。チオノドクサとはギリシア語のchion(χιόνι、雪)とdoxa(δόξα、栄光)を合わせた学名に由来。英名はギリシア語の意の通りGlory of the snowといいます。

まだ雪が積もる地面から顔を出して咲くことからつけられたものだと思いますが、実際に耐寒性がとても強く、丈夫な性質です。寒冷地では花が咲いてから再び雪に埋もれることもありますが、それでも雪が少しとけるとそこから顔を出して花を咲かせるそうです。

ちなみにチオノドクサの和名はユキゲユリ=雪解百合。こちらも雪の字が入り、早春の早い時期から咲き出すことにちなんでいます。

チオノドクサとシラー・シベリカは、草丈も花姿もよく似ていて、散歩道で見つけても区別がつかないこともあると思います。そんなときは花をアップで見てしべの長さを観察してください。しべが長ければシラー・シベリカ、短ければチオノドクサでほぼ合っていると思います。

また、シラー・シベリカのピンク花はほとんど出回らないので、淡いピンクの花を見つけたらチオノドクサです。分球してよく増えるので、散歩道でも咲いているのをよく見かけます。

さて、4日連続で早春に咲く小さな球根の花を紹介しましたが、じつは私、花がまだ少ないこの時期の庭めぐりや散歩がもしかしたら1年で一番好きかもしれないと感じています。

地面の色が目立つなか、輝くように咲く花を見つけると一気にテンションが上がり、走り寄ってしゃがみこみ、アップで花を愛でます。まだかな?そろそろかな?と散歩のたびに開花を待ちわびる気持ちが募って、開花するとうれしくてたまりません。厳寒のなかで咲く花の凜とした美しさ、強さに心を強く打たれます。寒いからといって家の中に閉じこもらず、ぜひご近所を歩いてみてください。楽しい発見が待っていますよ。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

球根の植えつけは10月〜11月。日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えます。球根は夏季に休眠する際に暑さをしのぐために深くもぐるので、植えつけ前に土壌をよく耕しておきます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。植え付けの深さは球根3球分が目安。花が終わったら摘み取り、葉は自然に枯れるまでそのままにしておきます。植えっぱなしで数年は咲き続けます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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