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寒い冬に咲く 「ニオイスミレ」をご存じですか。よく知られたスミレとの違いは?

2022.12.30

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ニオイスミレ


ニオイスミレ
12月上旬に見かけたニオイスミレ。すでに気温が低くなっているのに葉がみずみずしくて元気いっぱいです。淡い赤紫の花がエレガント。

■属科・タイプ:キク科の宿根草
■花期:12月〜翌年4月

■草丈:10〜20cm

冬から咲くスミレは香りも魅力的


スミレといえば春を象徴する花の一つ。なぜこんな寒い時期に紹介? と思われる方も多いと思います。じつは12月くらいから咲き出し、寒い冬の間も咲き続けるスミレもあるのです。香水の原料にもなるほどよい香りをもつことから、日本ではニオイスミレと呼ばれている種類です。英名もそのままスイートバイオレット。ニオイスミレはヨーロッパや北アフリカ、西アジアが原産で、ヨーロッパでスミレといえばニオイスミレを指します。学名はViola odorata(ビオラ・オドラータ)で、日本のスミレはViola mandshurica(ビオラ・マンジュリカ)と種類が異なります。

どちらもかわいらしい花を咲かせ、耐寒性が強い性質ですが、スミレが咲き出すのは4月からなので、それ以前の寒い時期に咲いているのはニオイスミレ、またはその交配種です。3年ほど前から日本のスミレとニオイスミレを何種類か鉢植えで栽培していますが、たしかにニオイスミレは早く咲き出します。

また、株が大きく育つこと、丸みのあるハート型の葉が大きいのも特徴で、花後も枯れず、夏の間も茂り続けています。花に近づくと甘い香りがほんのりと漂うのも魅力で、スペースに限りがあるのにもっと種類を増やしたくなって困っています。基本種は青紫のようですが、白、ピンク、バイカラーなどの花色もあります。

さて、同じく12月から咲き出し、甘い香りをもつスミレにパルマスミレがあります。こちらもニオイスミレとして出回りますが、学名はViola suavis(ビオラ・スアビス)で、ニオイスミレとは別の種類です。八重のボリューム感ある花を咲かせるので、すぐに見分けがつきます。また、ニオイスミレほど耐寒性は強くなく、厳冬期には室内に取り込んで管理するのがおすすめです。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日当たりのよい場所を好みますが、明るい日陰でも育ちます。できれば寒風が当たる場所は避けてください。植えつけ時に元肥を施し、花が終わるまでは月に1回くらい薄めに希釈した液肥を施すと花つきがよくなります。地植えの場合は水やりは雨まかせでかまかませんが、土壌がからからに乾燥している場合は、株元にたっぷり水やりします。黄色くなった葉や枯れた葉は取り除き、株の中を風通しよくキープします。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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