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欧米でパーフェクトプランツと称賛された、日陰の庭の定番「アオキ」の魅力

2022.11.25

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

アオキ


アオキ
クリーム色の斑が一面に飛ぶアオキの葉。美しくて見飽きることがありません。

■属科・タイプ:アオキ科の常緑低木
■観賞期:通年

パーフェクトプランツ、と欧米で称賛される低木です


人気の常緑樹のご紹介3回目は、昔から北側など日当たりのよくない場所に利用されることが多いアオキを取り上げます。なんだか新鮮味がないなーとがっかりしないでください。日本人ならではの感性が見いだしたアオキの美しさは、欧米で絶賛され、いまやシェードガーデンに欠かせないプランツとして不動の人気を得ています。

アオキの学名はAucuba japonica。日本が原産地で、アウクバはアオキがなまったものといわれています。多くの樹木は若いうちは枝が緑でも徐々に茶色になりますが、アオキは成木になっても茎が緑色のままであること=青木、が名前の由来です。

アオキには美しい斑入り葉の品種が多くありますが、葉色の緑が抜けて白やクリーム色になるのは病気が原因ではなく、突然変異から生まれたものがほとんどで、いわば自然の為せる業です。

江戸時代には庶民の間でもアオキをはじめとする斑入り葉が人気となり、コレクターもたくさんいたそうです。花ではなく、葉を美しいと愛でる風習は、当時の欧米ではあまり見られず、日本人独特の感性から生まれたものといわれています。

アオキがプラントハンターによってヨーロッパに渡ったのは1783年のこと。表情豊かな斑入り葉の美しさはもちろん、耐陰性が強くてシェードガーデンで栽培できること、日本の寒冷地でも越冬できる耐寒性をもつこと、さらに名前の由来となった緑色の茎の美しさ、しかもローメンテナンスなことなどから、同じく日本原産のギボウシ(ホスタ)とともにパーフェクトプランツと称賛されたそうです。

昔の話とはいえ、日本原産の植物が絶賛されるのは誇らしいことだと感じます。

日陰の庭を斑入りの美しい葉で明るくしてくれるアオキ。その植物としての魅力をぜひ再発見してみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

耐陰性があり、強い直射日光が当たらない場所を好むので、北側などの半日陰から日陰に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、その後の追肥は必要なく、水やりも雨まかせでかまいませんが、やや湿り気のある土壌を好むので、雨が降らない日が何日も続き、土がからからに乾いているときはたっぷり水やりします。若木のうちは剪定せずに枝葉を伸ばし、株が込み合ってきたら間引くようにします。なお、3月下旬〜5月上旬に花が咲き、冬季に赤い実をつけますが、アオキには雌木と雄木があり、実をつけるのは雌木のみです。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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