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見慣れたリーフプランツ「ヤブラン」も、花の時期には意外なほどエレガント!

2022.10.05

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ヤブラン


ヤブラン
ヤブランは縦縞が美しい斑入り品種がよく出回り、斑入りヤブランと呼ばれています。薄紫の花穂がたくさん上がるこの季節には、こんなに上品な姿になります。

■属科・タイプ:キジカクシ科の宿根草
■花期:8月〜10月

■草丈:20〜40cm

見慣れたリーフプランツも花の時期には意外なほどエレガント


マンションや個人邸で、外周りの植栽を造園会社に依頼すると、必ずといっていいほど下草として利用されるのがヤブランです。だから、住宅街をちょっと歩けば、数か所でヤブランが育っているのを見かけます。見慣れてしまい、わざわざ足を止めて眺めることもなく、いつもスルーしているのですが、この時期のヤブランはちょっと違いますよ。

すっと立ち上がった茎に薄紫色の花穂をつける、その佇まいが気品すら感じさせるほどきれいなのです。よく利用されるのは斑入りの品種で、明るい葉色を背景にすると、薄紫の花色がより涼しげで上品に見えます。毎年花の時期になると「あら、ヤブラン素敵じゃない!」と、あらためてその魅力を感じています。

そもそも、なぜヤブランは造園会社でよく利用されるのか。それには理由があります。塀や門、アプローチ、駐車場など、建物の周りのことを外構と呼び、植栽も外構に欠かせない要素の一つです。一年を通して美しい外構を維持するためには、冬にも葉が茂る植物を加える必要があり、常緑性のヤブランはその条件に合致しています。

また、耐暑性・耐寒性ともに強く、日なたでも日陰でも育ち、1年中ほぼ同じ草姿を保つヤブランは、外構を飾る植物として非常に優秀といえます。しかも、病害虫の心配も少なく、管理の手間もかかりません。造園会社が定番として利用するのは、それだけヤブランに対する信頼度が高い証しだと思います。

花が咲いているヤブランを見かけたら、ぜひ近寄って斑入りの美しい葉や、コンパクトな草姿などにも注目し、見逃されがちなヤブランの魅力を感じてみてください。

ヤブラン
斑入りヤブランをずらっと並べて群生させると見事な景色に。下草として見慣れているヤブランの素敵な使い方に拍手を送りたくなりました。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

日なたでも日陰でも、ほぼ場所を選ばず、幅広い環境に適応します。ただし、日陰では徒長しやすく、日なたでは葉がよく茂って花穂もたくさん上がります。植えつけ時に元肥を施せば、その後の追肥は必要なく、水やりも土がからからに乾いたときにやる程度でかまいません。春に新芽が出てくる前に、古い葉を株元から切り取っておくと、きれいな草姿を維持できます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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